長野県野沢温泉村にある宿泊施設「桐屋旅館」には、6匹もの「看板猫」たちが暮らしています。旅館では代々猫を飼っていたそうですが、数年前から「猫推し」を全面に出すようになったそうです。

 するとあれよあれよと話題になり、楽天トラベル「全国の宿 自慢の看板猫ランキング」では、2021年と2022年の二年連続でグランプリを獲得。今では猫目当ての人たちが多く訪れる「ねこ宿」として親しまれています。

 「お客さまのお越しまで、スリッパを温めておきますね」

 この日、旅館のTwitterで紹介されたのはムギちゃん。現在生後3か月で、6匹の中では最年少。看板猫としては“修行中”の身で、来客準備をしていました。

来客用のスリッパを温めるムギちゃん。

 10月に入り、肌寒さを感じるようになったこともあってか、せっせとスリッパを温めるムギちゃん。

 まるで、木下藤吉郎が、主君・織田信長の草履を温めるかのようなおもてなし。桐屋旅館では、ムギちゃんの1つ年上になる先輩猫のきなこちゃんも、前に同じ“業務”を担っていました。ちなみにきなこちゃんは、「全国の宿 自慢の看板猫ランキング」2022年のグランプリ猫さん。

きなこちゃん

 当時、その姿を「スリッパ温め係」とツイートしたところ好評で、今回「新人」が同じ姿勢を取ったために再投稿。すると、サービス提供を所望するTwitterユーザーが続出しています。

 なお、桐屋旅館の「看板猫」たちは、冒頭紹介したとおり総勢6匹。今回のムギちゃん、きなこちゃんの他に、地元・野沢温泉村出身のショースケくん(10歳)、猫付き合いは苦手だけど人付き合いはパーフェクトなモモちゃん(6歳)、2018年の8月8日に旅館にやってきたハチワレ猫のハチくん(4歳)、人見知りで大人しい性格のスズちゃん(4歳)が暮らしています。

 それぞれ館内のいたるところに出没しては、時に熱くおもてなししたり、気が乗らない時は居眠りしたり……。日々「猫らしく」旅館業務に励んでいる(?)ようです。公式SNS(Twitter・Instagram)では、猫たちの「仕事ぶり」が日々紹介されています。

<記事化協力>
桐屋旅館(Twitter:@kiriya_ryokan/Instagram:@kiriyaryokan)
長野県下高井郡野沢温泉村大字豊郷8714-2

(向山純平)