様々な「資格取得」が推奨されるようになった昨今。企業レベルでも、徐々に取り入れられるようになっていますが、一方で日常業務との「乖離」を感じることもしばしば。

 それを如実に示した投稿が、Twitterで注目を集めています。

 「資格の勉強ってなこういうことやねん」というつぶやきとともに、1枚の図をTwitterに投稿したのはHPEOさん。情報工学系の技術士で、普段からIT系の資格に関する発信をしています。

 今回の図は、左側に「業務に必要な知識」、右側は上下二つに分かれながら、「上:企業が実施した教育(OJT)で得た知識」「下:資格で得た知識」。

業務に必要な知識を得るため、OJTと資格取得で得る領域を記した図

 日常業務の遂行を目的として実施されているだけあり、上部分の「OJT」は包括的に知識を習得するものとなっています。しかし、それ以上の意味を持たないことも確か。
 一方、資格勉強で得た知識はいわば「特化型」。取得することが「強み」にもなるため、範囲は狭いものの、色は濃く描かれています。

 しかし、HPEOさんの図を見直してみると、資格で得た知識は、業務で推奨された領域とは若干の「距離感」があります。続く投稿では、OJTと組み合わせた図が紹介されていますが、それでも大枠にはギリギリ入ってはいるものの、中心からは離れていることが証明。

OJTと資格を合わせた図

 この投稿には1万を超えるいいねに加えて、様々な業界に所属するTwitterユーザーから、「共感」「違和感」両方の様々な反応が寄せられています。

 これは「業務」と「実務」の違いにも繋がり、多くの場合は、後者をより強靭なものにするために「資格取得」が選択肢に入ってくる傾向があります。

 しかし、国家資格や運転免許など、業務上必須なものは別として、「取らなくても困らないもの」が含まれているのが資格でもあります。

 「取得が趣味です!」と豪語する方はさておき、ビジネスパーソンとしての「強み」を出すために資格を得たいならば、自分自身の仕事の現状分析もまた必要になってくるかもしれませんね。

<記事化協力>
HPEOさん(@hpeo_jp)

(向山純平)