猫は紐状のものに興味を示しやすく、紐と格闘して遊んでいる姿を見かけることも。沖縄出身の元保護猫、菅田(すだ)くんは飼い主さんの服についていたウエスト紐にロックオン。器用に結び目をほどいて引っ張ります。

 「ウエスト紐、何回結び直しても解かれる」と飼い主さんがTwitterに投稿した写真には、ドヤ顔をして口で紐を引っ張る菅田くんの姿。ウエストサイズの調整のため蝶結びにしていたそうですが、横になっていると「面白いの発見!」とばかりに、菅田くんが紐にむしゃぶりついてきたそうです。

結び目に飛びつく菅田くん(菅田ホタテさん提供)

 飼い主さんは結び直すのですが、輪になった方ではなく、ちゃんとほどける方を選んで何度も引っ張り、ほどいてしまうのだとか。これはもう「蝶結びをほどく」という遊びになっているのは間違いなさそうです。

紐をくわえて引っ張る(菅田ホタテさん提供)

 結んでも結んでもほどかれてしまうので、飼い主さんはその様子が楽しくなり、スマホで撮影開始。そうすると結んでもらえなくなったためか、飽きてしまって遊びは終了。やはりほどくことを遊びにしていたみたいですね。

結び目がほどけた(菅田ホタテさん提供)

 天真爛漫に遊ぶ菅田くんですが、このような姿を見せるまで、ちょっとしたドラマがありました。

元保護猫の菅田くん(菅田ホタテさん提供)

 菅田くんは推定2歳の男の子。沖縄県のサトウキビ畑付近で保護され、保護猫カフェを経て現在の飼い主さんのもとへとやってきました。

 初対面の際、菅田くんは耳を後ろに向けた「イカ耳」の状態で、少し警戒心をあらわにしていたんだそう。しかし1匹でも保護猫を我が家にお迎えしたいと考え、沖縄まで日帰りでやってきた飼い主さんは、菅田くんに縁を感じ、里親を申し出たのだといいます。

飼い主さんと初めて出会った菅田くん(菅田ホタテさん提供)

 2022年4月14日、菅田くんは今の飼い主さん宅へやってきました。初めての場所だったこともあり、3日ほどトイレに閉じこもり、ご飯も食べずに警戒していたそうですが、飼い主さんや先住猫のホタテちゃん(5歳の女の子)が優しく接してくれることが分かり、心を許してくれるようになったのだとか。

先住猫ホタテちゃん(右奥)とくつろぐ菅田くん(菅田ホタテさん提供)

 猫カフェ時代は優しさと正義感にあふれ、ケンカしている猫がいたら仲裁に入るなどしていた菅田くん。今の飼い主さんのお家でも、人も猫も大好きで、遊び好きな面を見せているのだそう。飼い主さんは菅田くんをこう評します。

 「ご飯大好き、遊ぶの大好き、猫とも人間ともすぐ仲良くなる根アカな性格、陽キャです。とにかく毎日楽しそうなので、見ているだけでこちらも幸せをもらえます」

<記事化協力>
菅田ホタテさん(@emimail1)

(咲村珠樹)