様々なジョークグッズを制作しているクリエイターのカナイガさん。食を題材とした作品を多くてがけていますが、作品発表の場であるSNSにて、とりわけ反響を呼んだのが「たこ焼きの舟」。

 舟皿に盛り付けたたこ焼きを、舟に乗った人間が再現するという何ともシュールな一作には約20万ものいいねがよせられました。そのメイキング映像がこのほど、YouTubeで配信されています。

 「小江戸さわら舟めぐり」で知られる、千葉県香取市佐原にある「小野川」で撮影された本作。冬の肌寒さが残る2022年2月下旬に実施されました。

 「北総の小江戸」と称され、埼玉・川越と並び称される水郷のまち・佐原ですが、カナイガさんは有志とともに挑戦しました。集合場所では、頭にかぶるたこ焼きの造形物に対し、通りがかったわんこに吠えられてしまいます。

通りがかったわんこに驚きを提供。

 船頭さんとともに、「1人前7個」で乗り入れた舟で、開運橋をくぐりながら江戸情緒ゆたかな佐原のまちを渡るカナイガさん一行。

 そこに写るたこ焼きは、「リアルに、そして美味しそうに見えるようにこだわりました」と語る通り、生粋の関西人な筆者でも目を引く逸品。ちなみに波線書きでかけられたマヨネーズも、一見すると本物のように見えますが勿論こちらもフェイク。

たこ焼きにかけられたマヨネーズはフェイク。

 閑静な街に突如現れたたこ焼きに対し、様々な反応が寄せられました。ソーシャルディスタンスを保ちながらカメラを向ける人、「うへっ!?嘘ッ!?マジで!?ギャハハハハ!!!」と声にならない声で歓声をあげる下校中の小学生、ただただ呆然と舟を見つめる人などなど。

閑静な街に突如現れたたこ焼き。

 しかし、戦場ならぬ船上に並ぶたこ焼きに向けられた視線は冬の寒さを吹き飛ばす熱量でした。大きな達成感を得た一行は、横浜の地へ帰っていくのでした。

大きな達成感を得た一行。その後の反響は言わずもがな。

 その後受けた反響は言わずもがなですが、実はこの動画は、話題となった投稿の翌週に、カナイガさんのYouTubeチャンネル「カナイガの楽しい作品置き場」で公開された動画の完全版。「改めて見返してみたところ面白かったので」と、メイキングとなる「裏側」を追加しての配信でした。

「おやつギャグつめあわせ」というタイトルで書籍を刊行。

 自身のTwitterモーメントで「今までつくったものたち」をまとめているカナイガさんですが、このほど「おやつギャグつめあわせ」というタイトルで、新評論にて書籍を刊行。

愛知県豊橋市の「こども未来館ここにこ」では展示会も開催中。

 さらに、9月17日から10月10日にかけ、愛知県豊橋市にある「こども未来館ここにこ」で、展示会「カナイガのおやつギャグつめあわせ展」が開催中です。

<記事化協力>
カナイガさん(Twitter/Instagram:@shiragaigarashi)

(向山純平)