ポケモンをテーマにした切り絵のファンアート作品は数多くあれど、こんな作品は初めて見ました。ツイッターに投稿された「フシギダネ」と「フシギソウ」の体には、何やら文字が書かれています。

 フシギダネのほうには「うまれたときから せなかに しょくぶつの タネが あって すこしずつ おおきく そだつ」とありますね。これが何の文章であるかは、ポケモンファンならきっとわかるはず。

 そう、これはゲーム内に登場する「ポケモンずかん」において、各ポケモンの説明文として書かれているもの。これを切り紙を趣味としているツイッターユーザー・りっつさんがひとつの作品に仕立てました。

ポルノグラフィティの切り紙アート

 元々は音楽アーティスト「ポルノグラフィティ」の楽曲の歌詞を、切り紙にした作品づくりを行っていたりっつさん。

 最近になって他の人が制作したポケモンのファンアート作品を見る機会があり、自分でも何か作れないか?と考えたところ、図鑑の説明文を作品にするというアイデアを思い付きました。

 作品は下絵を元に、デザインナイフを用いて手作業で丁寧に切り出していきます。配置を工夫し、美しい楷書体で書かれた文字はもちろん、文字と文字の繋ぎにはポケモンのタイプをイメージしたものが描かれているなど、細部にまでりっつさんのこだわりが行き届いています。

フシギダネの切り絵アート

 また、書かれている説明はシリーズの初代である「赤・緑」の図鑑におけるもの。作品によって図鑑に書かれる文章は異なりますが、あえて初代を選んだところも、ファンにはたまらないニクい演出と言えるでしょう。

フシギソウの切り絵アート

 こうして完成した作品は、誰もが思わず見入ってしまうほどの出来栄え。ツイッターへの投稿には、2万件を超える「いいね」のほか、「めちゃくちゃかっこいいいしきれいです!」「発想がハイセンスすぎて驚いちゃった」と、絶賛の声が多く寄せられています。

 今は自身の推しポケモンであるフシギダネとフシギソウのみですが、これからその最終進化系である「フシギバナ」や初代御三家ポケモンを制作していく予定とのこと。繊細で美しいりっつさんの作品から、今後も目が離せません。

<記事化協力>
∠りっつ(暁→新潟、福島参戦)さん(@eveningsun_star)

(山口弘剛)