どれだけ生活を豊かにする道具が開発されたとしても、なにかと苦労することが美徳とされがちな日本では、それに頼ることを良しとしない風潮があるように感じます。

 特に小さなお子さんのいる家庭では、出来るだけ便利なツールに頼って家事の負担を減らし、その分を育児や自分のことに費やす時間に充てるべき、というのが2児の父でもある筆者の持論ですが、そんな「楽をすること」に対する妻と夫とのやり取りをつぶやいたツイートが、多くの共感を呼んでいます。

掃除機をルンバにして洗濯機をドラム式にして喜んでたら、旦那が「でも掃除洗濯のスキル落ちるんじゃない?w」と言ったので「じゃああなたが帰ってきた時に家事育児で疲れてイラつく私と、余裕がある笑顔の私、どっちがいい?」と返した。体力と心の余裕、こんなんなんぼあってもいいですからね!

 こうツイートしたのは、イラストレーターとして活躍しながら、2児を育てる母でもある「こんぶ」さん。こんぶさんは在宅で子どもを見ながら仕事をしており、日々慌ただしい生活を送っていた模様。

 そんな折、少しでも家事の負担を減らそうと、ロボット掃除機としてお馴染みの「ルンバ」と、「ドラム式洗濯機」を購入しました。その機能については言わずもがな。毎日忙しいこんぶさんにとっては強い味方となるでしょう。

 ところが夫の口から出たのは驚きの一言。もちろん冗談半分ではあるでしょうが、さすがのこんぶさんも言い返さずにはいられなかったようです。「家事育児で疲れてイラつく妻」と「余裕がある笑顔の妻」。夫にとってもどちらが良いかは比較するまでもないでしょう。

 引っ越しをしたばかりで、ルンバについてはまだ使えていないそうですが、ドラム式洗濯機に関しては「乾燥がついてるので、ハンガーやピンチにつけたり外したりする手間がなくなって時間にも余裕ができました!」とすっかりお気に入りになった模様。ツイートどおり、「余裕がある私」が実現出来ているようです。

 投稿についた「いいね」の数は4万件と、大きな反響になったことについては「昔の人は川で洗濯をし山で芝刈りをしていたのに、便利家電でラクをして自分に余裕を作る事に多少の罪悪感があったのですが、たくさんのいいねと肯定的なご意見を頂けて少しホッとしました。笑」と、こんぶさん。寄せられた多くの賛同の声を心強く感じている様子でした。

 料理だって、掃除だって、洗濯だって、便利なものは何でも使ってしまいましょう。それに対する周囲の「こうあるべき!」という声に耳を傾ける必要はありません。だって、育児において最も重要なのは、子どもと真正面から向き合える「心と体の余裕」ですから。本当に「こんなん、なんぼあってもいいですからね!」と思う、筆者でした。

<記事化協力>
こんぶさん(@ookmboo_)

(山口弘剛)