12分の1サイズのハウスや、粘土小物を主に制作されている、ミニチュアドール作家の小林美幸さん。

 中でも15年前に取り組み始めた「魚」がテーマの作品群は、もはや「ライフワーク」。自身の作家としての、個性にまで成長しています。

 先日は、東京で開催された展示会用に制作したという「ネオンテトラの水槽」をTwitterで紹介しました。

 「私の作品作りにおけるこだわりは、12分の1サイズでも『リアルで美しい』ことです。生き物として『魚』を作っているので、生命感や透明感の表現を大切にしていますね」

 本作も含めて、自身の作家としての矜持を語る小林さん。

 ネオンテトラといえば、青と赤の色鮮やかな配色が特徴的ですが、小林さんはこの姿を米粒ほどのサイズで再現。「水槽」に見立てた“ハウス”には、極小サイズの水草から、底砂までもが設置されています。少々目を凝らす必要はあるものの、よくみれば全てが細やか。思わず見入ってしまう魅力に溢れています。

 本作は、2022年7月9日~10日にかけ、東京都立産業貿易センターで開催された展示イベント「東京ドールハウス・ミニチュアショウ」にあわせて制作されました。このため、開催に先駆けての投稿は(投稿日は2022年7月6日)、より多くの注目を集めることに。

 ちなみに当該イベントにおいて、小林さんは他にも多数の作品を出品しています。

Twitterで話題になったネオンテトラを含め、多数の魚ミニチュアを出展した投稿者。

 特に多いのが金魚鉢の作品。実は小林さんの代表作が「金魚」なのです。15年前に初めて手掛けた魚が金魚だったこともあり、今では「金魚作家」としての一面もあるのだとか。

自身の代表作でもある「金魚」。今では「金魚作家」の一面も有しています。

 小林さんは、イベント参加の他にも、TwitterとInstagramでも作品を定期的に紹介しています。「見ていただいた方に『癒やし』を感じていただけるような、『ホッとできる作品』になればと思いながら日々制作しています」、とのことでした。

<記事化協力>
小林美幸さん(Twitter:@kingyo_koba1218/Instagram:@kingyo_koba)

(向山純平)