4月29日・30日に幕張メッセにて、「ニコニコ超会議」が3年ぶりにリアル開催されました(ネット含む全体開催期間は23日~30日)。ゲームやアニメ、ボーカロイドなどさまざまジャンルのイベントが開催される「ニコ超」の見どころのひとつと言えば、日本各地から集まったコスプレイヤーたち。ハイレベルなコスプレの数々が、会場に華を添えています。

 そんなコスプレイヤーたちの中で、多くの方に目撃され、ツイッターでひときわ注目を集めたのは、「ニンテンドースイッチ本体」のコスプレをしていた、通称「スイッチの人」。頭にも手元にも巨大スイッチを装備し、「マリオ」を思わせる赤いTシャツにオーバーオールという服装で、会場を闊歩している姿は、見れば誰もが驚いたことでしょう。

 「スイッチの人」の正体は、コスプレイヤーの牛丼さん(@gyuudontokumori)。牛丼さんを目撃した、たこまるさん(@octopus8tan)の写真付きツイートには、なんと30万件を超える「いいね」が付くなど、その奇抜な姿は多くの方に衝撃を与えたようです。

 自身のつぶやきでないにも関わらず、反響の大きさに「正直驚いてます」と、牛丼さん。というのも、実は牛丼さんがニンテンドースイッチのコスプレを披露したのは今回が初めてではなく、2017年から「スイッチの人」として活動していました。

 以来、夏冬のコミックマーケットや東京ゲームショウなど、さまざまなイベントにてスイッチのコスプレを披露してきたのち、今回ツイッターを通して大きな注目を浴びることに。とはいえ、この衣装のクオリティの高さは、注目されて当然とも言えるかもしれません。

スイッチは実際に遊ぶことが出来ます

 牛丼さんがニンテンドースイッチのコスプレを始めたきっかけは、元々は海外のネットニュースで「15インチモニターの巨大ニンテンドースイッチ」を見たことがはじまり。皆が高評価を寄せていることに違和感を抱き、「俺ならもっと本物に似た物が作れる!」と考えたことがきっかけだったそうです。

 それから、巨大ニンテンドースイッチを頭にかぶる「マスク型」にすることを思い付き、作品は2017年9月に完成。その後、マスクのコンパクト化や、手元の大型スイッチの制作など、さまざまな改良を重ねて現在の形に至りました。

スイッチマスク制作中の様子

実際にスイッチ本体が配置されています

 何よりも驚くのは、このスイッチで実際に遊べてしまうこと。手元の大型スイッチに本物のスイッチ本体を内蔵し、そこからHDMI分配器で巨大ニンテンドースイッチとマスクのモニターに同時配信する、という仕組みを用いているため、本体の改造は一切行っていません。牛丼さんの工作技術、そしてアイデアと創意工夫が詰まったコスプレ衣装となっています。

見れば誰もが驚く事間違いなし

 自身のコスプレ活動の目的を、「みんなが好奇心の目で見てくれて、笑顔になってくれるのが何よりうれしい」と話す牛丼さん。しかしながら、ここ数年はご存じの通り、新型コロナウイルスの影響により、活動を自粛せざるを得ない状況が続いていました。

 まだまだ予断を許さない状況ではあるものの、大型イベントも徐々に再開され、またコスプレを披露できる機会が増えてきた中での、今回の大注目。再びコスプレで多くの人を笑顔にする喜びを、より一層噛みしめたことでしょう。

 インタビューの最後に、「この二年間、コロナの影響でイベントに参加できなかったですが、ニンテンドースイッチコスプレのバリエーションが作ってあり、それらをどんどん披露してみんなを驚かせたいですね」と、コスプレ活動への意気込みを語った牛丼さん。イベント等で見かける機会が、きっとこれから増えていくことでしょう。今後の活躍に注目です。

<記事化協力>
牛丼さん(@gyuudontokumori
たこまるさん(@octopus8tan

(山口弘剛)