自分が入れそうな箱や容器を見つけると、なぜか入りたくなってしまうのが猫というもの。人間の側から入れてあげても、居心地良さそうだと分かると出ようとせず、そのまま長居することもあります。

 床に透明なボウルを置き、猫さんを抱っこして中に入れてみたところ、曲面がフィットしたのか気に入ったみたい。まるでロッキングチェアのように使いこなしています。

 ボウルで揺られ、リラックスしているのは、ヤマくん。元保護猫の男の子で、きょうだい猫の女の子ワカちゃんと一緒に、和歌山県の動物愛護センターから飼い主さんの元へやってきました。

 怖がりで大人しい性格だというヤマくん、床に置かれたボウルを見つけ入りたそうにしていたそうですが、なかなか踏ん切りがつかなかった様子。見かねた飼い主さんが抱っこして入れてみると、綺麗に体を丸めて収まってくれました。

 実は、ワカちゃんも同じようにボウルに入れてみたものの、ちょっと好みには合わなかったようで出てしまった、と飼い主さん。きょうだいとはいえ、この辺りの反応が違うというのも興味深いものです。

 ボウルの曲面にぴったりフィットしたヤマくんの体は、ガラスの屈折によるレンズ効果もあるのか、頭に比べるとちょっと小さく見えます。まるで頭だけ切り貼りした「雑コラ」っぽくも見えますね。

 居心地が良かったと見え、そのままの体勢で毛づくろいをしたため、ちょうどロッキングチェアのようにボウルが揺れます。このUFOのようなフィット感、なんだかこういう形の生き物だったような気もしてきます。

 飼い主さんは別の機会にもワカちゃんを再度ボウルに入れてみたそうなのですが、お気に入りのぬいぐるみを抱えた状態だと、うまくバランスが取れずにひっくり返ってしまい、やはりうまくいかなかったんだとか。これらの様子は飼い主さんのYouTubeチャンネル「我が家のワカヤマ」で、少し長めの動画として見ることもできます。

<記事化協力>
ワカとヤマさん(@wakaandyama)

(咲村珠樹)