スタジオジブリのアニメ映画「天空の城ラピュタ」の刺繍によるファンアート作品が、ツイッターで大きな注目を集めています。その名も「ラピュタ 無限おかわり時計」。

 劇中、ヒロインのシータが海賊たちにシチューを振る舞った場面を時計で再現。明るい食事のシーンは見ているだけでも楽しくなりますが……そこにはなぜかムスカ大佐の姿も。しかもよく見るとひとりだけシチューが盛り付けられていないなど、小ネタも盛り込まれています。

 作品の制作を行ったのは、ツイッターユーザーのウショウさん。公式販売されていてもおかしくないほどの高クオリティーな作品ですが、ウショウさんにとって刺繍はあくまで趣味とのこと。過去にも多くの作品を制作し、SNSで公開しています。

 元々ラピュタのこのシーンが好きで、いつか何かしらの形で刺繍してみたいな、と考えていたと言うウショウさん。ある日、自宅の時計をボーッと眺めていたとき、くるくる回る時計の針を見て「これだ!」と閃いたそう。

 早速下絵を制作したところ、ドーラ一家は全10名、パズーを含めても一人足りないことに気付き、ネタ要員としてムスカを含めることに。「でも船員としての仕事は全くしてないから、ムスカ大佐のシチューは無しだなと思ったのでお皿は空っぽです」と、ネタは自然とアイデアが降りてきたようです。

あの楽しい食事風景を連想しますね

 制作にかかった期間はおおよそ1年という超大作。時計をモチーフにした制作は初めてで、「特に刺繍後の最後の組み立てが本当に大変だった」と振り返っています。今回の作品の肝となる、シータの腕やお玉の部分が上手く回らなかったり、回ったかと思えばシータの身体ごと動いてしまったりと、全てが順風満帆とは行かなかった模様。

細かく分けられたシータのパーツ

 しかしながら、ついに完成した作品に対しては「ドーラ一家全員の刺繍ができたのですごく楽しかったです!現在は自宅に飾って、1人でニマニマしながら眺めています」と、満足の行く出来栄えとなった模様。

 作品が動いている様子を動画に撮影してツイートすると、9万件以上の「いいね」が寄せられるなど、やはり多くの方にとって目を見張る作品であったようです。

華麗にスルーされるムスカ大佐

 それにしても、9時(ムスカ)の部分を表情も変えず、華麗にスルーするシータには笑いが堪えきれません。「どこへ行こうというのかね?」というセリフが聞こえてきそうですね。

<記事化協力>
ウショウ@モノグサ刺繍さん(@wsyow_washi)

(山口弘剛)