シリーズ初代となる、ファミコンソフト「ドラゴンクエスト」が発売されてから2021年5月で35周年を迎えています。その作中に登場するラスボス「竜王」を、レゴブロックで再現したファンアート作品が話題です。

 ゲームでの登場シーンそのままに、口から炎を吐き、対峙する勇者を見下ろすような威圧感たっぷりのポーズ。そして、色の異なるブロックで表現された陰影のコントラストが美しい、迫力満点の作品に仕上がっています。

 作品の制作を行ったのは、ツイッターユーザーのFukuTakuさん(@FukuTaku10)。過去にも「ゾーマ」をはじめ、ドラゴンクエストに登場する数多くのモンスターをレゴブロックにて再現しており、SNSを中心に作品を発表しています。

 FukuTakuさんが「ドラクエのラスボス」を制作するのは、ツイッターフォロワー数がキリの良い数字を達成した時。今回の「竜王」はフォロワー数5000名を達成したことを記念して、制作されました。

見下ろすような表情は威圧感たっぷり

 細部まで再現された作品の中でも、FukuTakuさんが特にこだわったと話すのは「色づかい」と「形づくり」の部分。

 全体を形成する紫や黄色、そして角や背びれの赤が竜王のメインカラーですが、同系色でも濃淡の異なるブロックを使用することで、それぞれの色の陰影を表現しています。

光が当たる場所と影になる場所をブロックの濃淡で表現

 原画のイラストを参考に、光が当たっている面と、影側の面で色の配分を変えて、より躍動感や立体感のある仕上がりに。特にお腹の明るいところから、暗いところへ繋がる立体的な稜線は念入りに再現したとのこと。

陰影のコントラストが美しく表現されています

 形づくりについては、肩のラインや首の傾きなど、左右対称に作りがちなところにも微妙に差をつけており、竜王の突き出した脚の動きに合うように自然な姿勢に。特徴的な腹や太ももの丸み具合も、四角いブロックながら見事に表現されています。

原画に忠実な丸みのある腹と太もも

 細部までこだわりの詰まった作品の、完成までに費やした期間は1か月半ほど。

 「前作のゾーマを超えることを目指した」と意気込んで、制作を開始した作品の出来栄えには、「自分ながらカッコ良さに痺れました」と大満足の様子。

 特に炎のエフェクトがお気に入りのようで、「現象である炎をブロックで作るというのも、なんとも不思議な感覚ですが、それがまた面白い具合に効果が出ていると思います」と、その理由を話しています。

 作中で繰り出す「はげしいほのお」は、多くの勇者を苦しめた竜王の代名詞。これがなければまた印象が大きく変わっていたことでしょう。

数多くの勇者を苦しめた「はげしいほのお」

 FukuTakuさんがレゴで作る「ドラクエのラスボスシリーズ」。「次は7777か10000のフォロワー達成時に、気合いを入れて作りたい」と、次回の制作にも意欲的である様子。次は「デスピサロ」か、それとも「シドー」か……今後の作品制作にも注目が集まりそうです。

<記事化協力>
FukuTakuさん(@FukuTaku10)

(山口弘剛)