立春を過ぎ、まだまだ寒さは続くものの、少しずつ季節は春に向かって進んでいます。そんな気持ちで春色ピンクに染まっちゃった?ポケモン「ワタッコ」のファンアート和菓子が、Twitterに投稿されました。

 わたくさポケモンだけに、春色のふわふわした見た目が美味しそう。作者のぽん次郎さんに話をうかがいました。

 わたくさポケモン「ワタッコ」は、頭と両脇のわたほうしが外見上の特徴。ふわふわと季節風に流され、世界を一周しています。

 作者のぽん次郎さんはポケモンファンが高じ、ファンアートとしてポケモンの立体作品からお菓子作りへと表現方法を変化させてきた方。普段は一般の会社員で、お菓子作りの技法はまったくの独学です。

 春色に染まったワタッコ和菓子について、ぽん次郎さんは「2022年2月12日に、ポケモンGOコミュニティデイのハネッコイベントがありまして、捕まえた色違いハネッコを進化させたところ、春カラーの色違いワタッコになったんです。あまりにも可愛くて、思わず作ってしまいました!」と語ってくれました。感動がよく伝わってきますね。

 お菓子となった春カラーのワタッコは、様々な色の餡を粘土のように造形していく、和菓子の「練り切り」という技法で作られています。色付けはそれぞれ植物由来の粉を白餡に混ぜ込み、若葉の緑は抹茶、わたほうしの黄色はカボチャ、目の部分の赤はイチゴ、本体は桜ラテを使った桜ミルク味になっています。

色付けは植物素材(ぽん次郎さん提供)

 まずは、わたほうし作り。餡を一旦円盤状にのばし、中に小豆のこし餡を詰めて丸く整形します。

わたほうし作り(ぽん次郎さん提供)

 同じ作業を繰り返し、3つのわたほうしが完成。続いて本体の部分を作ります。

3つ完成(ぽん次郎さん提供)

 本体の方も大きさが違うだけで、わたほうしと同じ構造です。中に餡を包み込んで丸めていきますが「包み込めるか心配になるくらい、たっぷり詰め込みました」とぽん次郎さん。

本体作り(ぽん次郎さん提供)
たっぷりの餡を包んでいく(ぽん次郎さん提供)

 目の位置を決めて穴を開け、足としっぽをつけていきます。丸くてコロコロしたフォルムが可愛いですね。

足としっぽをつける(ぽん次郎さん提供)

 ワタッコの目は赤いので、開けた穴に濃いめの色付けをした餡を詰めます。口の部分も切り込んで作り、頭の上には若葉色の葉っぱも作って取り付けます。

目を付ける(ぽん次郎さん提供)
口を作る(ぽん次郎さん提供)

 いよいよ最後の仕上げです。本体の上と左右にわたほうしを取り付け、形を整えます。

わたほうしを取り付ける(ぽん次郎さん提供)

 春色で、ふわふわした感じがよく出ている和菓子のワタッコ。暖かな南風に乗って、世界中を旅する姿が目に浮かぶようです。

春色の「ワタッコ」ファンアート和菓子(ぽん次郎さん提供)

 ぽん次郎さんは「ぜひ、春カラーなワタッコちゃんを見て、たくさんの方に一足早い春を感じてほしいです」と話してくれました。暖かくなるにはもう少しですが、和菓子の世界ではもう「春」のお菓子が並ぶ頃。季節にぴったりだといえるでしょう。

中には餡がたっぷり(ぽん次郎さん提供)

 ぽん次郎さんは、自身のYouTubeチャンネル「ぽん次郎“編集下手の成長記録”」にて、ワタッコ和菓子のメイキング動画を紹介しています。このほかにも様々なファンアートのお菓子作り動画がアップされているので、真似して作ってみてはいかがでしょうか。

<記事化協力>
ぽん次郎さん(@Ponjiro_clay)

(咲村珠樹)