航空機のRC(ラジコン)モデルの中でも、ヘリコプターは小型のモデルの場合、屋内でも楽しめることから人気の高いジャンル。市販のモデルを改修し、実在の機種に近づけて楽しむ方も少なくありません。とあるカスタムモデルショップが、陸上自衛隊で運用されているUH-60JAをモデルにしたRCヘリを作り、Twitterに発表しました。

 このUH-60JAを作ったのは、小型RCヘリコプターやスロットカーボディ、フルディスプレイモデルなどを手掛けるmodeling PRETAという工房。代表の大庭さんは、実物の航空機整備もなさるという、実機も模型も熟知した方で、娘のデンデ部長さんと二人三脚でモデル製作に携わっています。

RCのUH-60JA(modeling PRETAさん提供)

 いつもはお客さんからの注文に応じ、様々なカスタマイズを加えたモデルを作っているのですが、今回のUH-60JAはデモ機として作られたものだといいます。ボディの作成とデカール製作は娘のデンデ部長さん、塗装とメカの積み込み、調整作業は代表の大庭さんが担当し、作業が進められました。

OMPHOBBYのM2にRAKON HELIの4翅キットを組み込む(modeling PRETAさん提供)

 心臓部である内部メカは軽量で、宙返りもこなす操縦性の良さが特徴だというOMPHOBBYのM2という小型RCヘリコプター。通常は2翅ローターとなっていますが、実物のUH-60と同じようにするため、ベトナムRakon Heli製の4翅ローターキットを組み込みました。さらにドイツHeli Scale QualityのPP(ポリプロピレン)製ボディを架装します。

ドイツHeli Scale Quality製PPボディ(modeling PRETAさん提供)

 PPのボディはプラモデルキットと比べて非常に軽量で、ヘリコプターの運動性能を損ねないのが利点ですが、細かなモールドなどの表現が苦手。そこで、ワイパーからウインドウォッシャー液が出るチューブや、アンテナ類などのパーツを取り付けディティールアップしています。

細かなパーツでディティールアップ(modeling PRETAさん提供)

 陸上自衛隊機の特徴である緑・茶・黒の三色迷彩で塗装し、日の丸や「陸上自衛隊」の文字も再現。「43105」の機体番号は、陸上自衛隊に実在する機番となっています。

塗装中(modeling PRETAさん提供)各種マーキングも再現(modeling PRETAさん提供)

 室内で試験飛行する様子を見ていると、実機がそのまま縮小されたような錯覚に陥るほど。再現度の高い迷彩塗装や、細かいディティールアップパーツが効果を発揮しているようです。

試験飛行の様子(modeling PRETAさん提供)

 作る際には「いつも見た目が良く、尚且つ運動性能も良い期待を念頭に製作しています」というmodeling PRETAさん。公式サイトにはこれまでの作品のほか、ブログで製作中のモデルも紹介されていますよ。

<記事化協力>
modeling PRETAさん(@ModelingPreta)

(咲村珠樹)