「たまたま『スイーツデコ』動画を見たことがきっかけで、樹脂粘土に興味を持ったんです」

 そう語るきょげんさんは、数年前より、大好きな「ポケットモンスター」と「お菓子」を組み合わせたファンアートを作っている人物です。

 ポケモン世界に存在しそうな独特の世界観かつ、本物のお菓子そっくりの粘土細工はSNS上でも話題に。先日は、2021年に制作した中で「特に気に入っている」作品をTwitter上で紹介しました。

「#2021年もあと少しなので今年の作品の中で特に気に入っている作品を上げる
『粘土』で作る可愛いポケモンのお菓子たち。来年もいっぱい作りたい♪」

 この日、2021年に制作した粘土細工作品を4点紹介したきょげんさん。

 1枚目と2枚目は、「ピカチュウ」のプチシューとミニドーナツ。3枚目と4枚目は、「ウパー」にその進化系「ヌオー」のマカロンをイメージした作品です。

2021年に作った作品を4点紹介した投稿者。

前半2枚は自身の推しのピカチュウ。シュークリームとミニドーナツで表現しました。

 「ピカチュウファンアート」は、まるで着ぐるみのように生地を“着込んだ”シュークリーム(1枚目)。ミニドーナツの方は、生地の上に愛らしいピカチュウが添えられています(2枚目)。明るい黄色柄に、ひまわりが添えられることもあってか、どことなく夏の季節を連想するものに。

 ちなみに、きょげんさんの”推しポケ”はピカチュウとのこと。自身の作品でも、題材にしたものを多く取り揃えているそうです。

3枚目と4枚目はウパーとヌオーがモデル。

梅雨時を表現するために採用だそう。

 「ウパー&ヌオーファンアート」は、ウパーの体そのものを反映したマカロン(3枚目)と、ヌオーの顔部分をマカロンへ”落とし込み”、そこに肩車をしているかのように頭上にチョコンと構えるウパーというマカロン(4枚目)。みず属性のウパー&ヌオーに、紫陽花が添えられていることもあってか、イメージとしては梅雨を連想します。

 「『紫陽花に合うポケモン』を考えたところ、ウパーとヌオーが思い浮かんだんです。そこで、『親子みたいな仲良しマカロンを作りたい!』と思い、形にしました」

 いずれの作品にしても、思わず手を伸ばしたくなるような逸品。しかしどれも粘土細工なんです。「ポケットモンスター」の世界で、実際に商品取り扱いがありそうな見た目も印象的。

 「『ポケモン世界のお菓子屋さん』をコンセプトに、本当に売られていそうな本物そっくりの可愛い『お菓子』を作っているんです。粘土作品ですが、見た人が手を伸ばしてみたくなるような、『かわいくておいしそうな作品』を目指しています」

 さらに、お菓子の質感や焼き色といった点にも、作品作りにおいてこだわっているというきょげんさん。今回紹介した作品だと、1枚目のシュークリームの、生地のサクサクとした質感の再現にかなり頭を悩ませたそうです。

 加えて、樹脂粘土以外にも、軽量粘土やプラ板など様々な道具を用いて、「簡単で再現性のある手法はないか」「どのように伝えたら分かりやすいか」を作品のテーマにしつつ、様々なアイデアや企画を練っているそうです。

 そんなきょげんさんですが、YouTubeでは、「きょげん【ねんど物づくり工房】」というチャンネルタイトルで動画も配信中。こちらでは、作品の制作工程をメインに配信されています。

YouTubeでも活動している投稿者。現在はクリスマスイベントを開催中。

 現在は「クリスマスカウントダウン」と題して、今月(12月)25日までの間、毎日作品を投稿するという「アドベントカレンダー企画」も開催中です。

<記事化協力>
きょげん×SëreN(セレナ)@ねんど物づくり工房さん(@SereN0w07)

(向山純平)