木々が赤や黄色に美しく紅葉する時期も間もなくピークを迎えます。以降は落葉が始まり本格的な冬を迎えますが、枯れた木や落ち葉を見ると少し物悲しい気持ちになりますよね。

 この時期ならではの落ちた木の葉っぱを使ったアートをご存じでしょうか?ツイッターユーザーのはまーさん(@hamacream)が作ったのは「アンパンマン」の落ち葉アート。見るとなんだか元気が湧いてきて、物悲しい気持ちも吹き飛んでしまいそうです。

 はまーさんは高校の美術教員として働いています。一方SNSでは、自身が制作した落ち葉アートや黒板アートを公開しては、度々大きな注目を集めてきました。

 今回、落ち葉アートの題材に「アンパンマン」を選んだ理由は「冷え込みが激しくなってきたので生徒たちに元気に過ごして欲しい」という願いと「この日は卒業式までちょうど100日という節目の日で『げんき100ばい』ポーズのアンパンマンを100繋がりで作ることを思い付いたから」とのこと。はまーさんの思いやりや優しさにあふれた作品です。

落ち葉アート制作中の様子

 作品に使う葉っぱは木からとったりせず、落ちている葉っぱのみを使用して制作。この落ち葉アートの難しいところはとにかく風との戦いです。良くも悪くも葉が1枚でも動くと大きく印象が変わってしまうので、毎回風との根競べに苦労しているのだそう。

 こうして出来上がった作品にははまーさんも「もう少し形を整えたかった部分はありますが、日没までによくできた方かと思います。桜とイチョウの木のそばで、色鮮やかな落ち葉にも恵まれたと思います」と、納得の出来栄えとなったようでした。

 投稿には30万件もの「いいね」が寄せられたほか、アンパンマンのアニメで声優を務める山寺宏一さんや戸田恵子さんも反応するなど大きな広がりを見せています。

 こうした反響に対し「本当にすごいのは、日本の四季が織り成す自然の美しさや、何より『アンパンマン』という作品です。老若男女問わず、国内外からさまざまな『アンパンマン愛』あふれるメッセージを頂き、改めてやなせたかし先生の偉大さを感じています。敬意や感謝の気持ちでいっぱいです」と作品やキャラクターが持つパワーを大いに感じた模様。

 過去に「新しくてお金がかからず、子どもたちの美術への関心興味を高められる造形活動はないかなぁ」と考えたのがきっかけとなり、始まったはまーさんの「落ち葉アート」。当初は冷ややかな目で見られることもあったそうですが、今では多くの方に元気と勇気を与える表現ジャンルとなっているようです。

<記事化協力>
はまーさん(@hamacream)

(山口弘剛)