ミニチュアやジオラマに代表されるように、小さく精巧なアートはそれだけでも魅了されるものですが、細い鉛筆の芯に彫刻するというアートをご存じでしょうか?

 過去にも多数の鉛筆彫刻作品を手掛けてきたシロイさん(@shiroi003)が新たな作品のモチーフにしたのは「曲線の椅子」。鉛筆の芯から生えているような作品につい見入ってしまいます。

 シロイさんが今回作品のモチーフに「曲線の椅子」を選んだのは、6年にわたる彫刻歴の中で「曲面の表現」が制作方法の工夫で可能になったからとのこと。過去にも椅子をモチーフにした作品は2つ制作していますが、いずれも角ばった形状のもので今回のような椅子を作るのは初めて。まさに挑戦作となりました。

作品と1円玉との比較

 シロイさんは合わせて1円玉と大きさを比較した画像を投稿。爪先ほどの大きさのわずか1㎝にも満たない小さな作品は、見れば見るほど「信じられない」ほどの精巧さ。6年をかけて培ったシロイさんの技術の結晶のような作品と言えるでしょう。

 特に足部分の空間づくりには神経を使った、という今回の作品をよく見てみると、曲線のなめらかさはもちろん、座面にも丸みが付いているなど細部へのこだわりも満載。鉛筆の芯ならではの光沢が美しい作品に仕上がっています。

 カッターで鉛筆の木の部分をそぎ落とし、主にデザインナイフ、カッター、やすり、針などを使用して芯を削っていくという工程の作品づくりにかかった時間は約8時間。剥きだしの芯はちょっとしたはずみで折れてしまうため、作業には非常に高い集中力が必要になることが想像できます。ちなみに過去の作品には約1か月の期間を要した作品もあるのだとか。

 作品を見た方からは「ツヤ感といい、お見事」「凄すぎるとしか言えない」と感嘆の声が。8千件を超える「いいね」が付くなど、大きな反響が寄せられています。

<記事化協力>
シロイ/鉛筆彫刻人さん(@shiroi003)

(山口弘剛)