動物の模様や毛色は、野生の環境では保護色になっていることが多いのですが、家で飼われている猫さんも、条件が整えば周囲の景色にとけこみ、完全に姿を見失ってしまいます。特に黒猫さんの場合、それは「黒猫あるある」として有名。部屋にテレビが置かれている写真の中に、黒猫さんがいるんですけど分かるでしょうか?

 黒猫のスカイくんは、2020年に現在のお家にやってきた元保護猫で、1歳7か月の男の子。「スカイの下僕」を自称する飼い主さんによると「とってもビビリで、チャイムが鳴ると2階に逃げます。知らない人が来ると、どこかに隠れて出てきません。食いしん坊で、朝と夜は暴れん坊になり1人運動会が毎夜開かれます」とのことです。

テレビの黒い画面にとけこむスカイくん(スカイの下僕さん提供)

 猫は生まれながらのハンターなので、気配を消すのが上手、といわれます。スカイくんもその例に漏れず、いつの間にか周囲に溶け込んでしまうことがあるようです。

 昼食をとっている際、何やら視線を感じるな……と思った飼い主さん。パッと見ると、そこには消灯しているテレビがあるだけ……いや?スカイくんの目が光ってる!

 この様子を、飼い主さんは「スカイはん同化しすぎっす…」という言葉を添えてTwitterに投稿。一見するとテレビ画面の反射に見えてしまいますが、テレビの右寄りの場所にスカイくんが座っています。

同化したスカイくんのツイート(スクリーンショット)

 スカイくんの気配に気づいていなかった飼い主さん、スカイくん並みにめちゃくちゃビビったそうです。「自分が猫だったら毛が逆立ってます」と、その衝撃の度合いを表現してくれました。

 黒猫さんは物陰や、薄暗いところでは周囲に溶け込んでしまいがち。飼い主さんも「黒猫さんあるあるだと思います」と語りながら「夜、薄暗いと黒い塊のものはだいたいスカイと見間違えます」という具合に、意識してしまっているようです。

 暗くなると「攻殻機動隊」の光学迷彩のように、存在に気づかずぶつかってしまいそうなスカイくん。明るい場所では漆黒の毛並みがツヤツヤと美しいのですが、かくれんぼしたら時間切れになるまで見つけきれないような気がしますね。

<記事化協力>
スカイの下僕さん(@kuroneko_sukai)

(咲村珠樹)