夏祭りの出店と言えば、欠かせないのがヨーヨーすくい。赤や黄色の風船に線状の模様が付いた色とりどりのヨーヨーは見るだけでも涼しげな気分になります。

 そんなヨーヨーの特徴的なデザインをマグカップに落とし込んだ作品がツイッターで話題です。水をはった木製のたらいに浮かべられたマグカップはまさに縁日で見かけるヨーヨーそのもの。日本の夏を思わせる作品に思わず目をうばわれています。

 このヨーヨー金彩マグカップを制作したのは東京藝術大学工芸科陶芸専攻に在学中のキヨモリさん(@diderot24da)。普段から生活を彩る食器類の制作を行っており、主に陶製の水槽や水生生物といった水に関わる作品の制作を行っています。

 「以前からこんもり丸いマグカップを制作しておりまして、その形と子供の頃から大好きだったヨーヨーを組み合わせたら、かわいいものができるのではないかと思い制作しました」

 と制作のきっかけについて話すキヨモリさん。キヨモリさん自身の原体験が元になっている作品には「めちゃくちゃかわいいです!」「今こういうの不足してるのでしみます……」との声が寄せられ、ツイートには7万件もの「いいね」が付くなど、大きな注目を集めています。

夏にぴったりのヨーヨーマグカップ

 キヨモリさんが特にこだわったと話すのはマグカップの取っ手の部分。くるんと丸い形をした取っ手はヨーヨーの輪ゴムの持ち手部分を表現したものなのだそう。また制作は全て手作業で行われており、同じ色や柄がふたつとないことも作品の特徴。マグカップの内側にも同色の絵具を垂らしたような模様の色付けがなされており、細部にキヨモリさんのこだわりがうかがえます。

 このヨーヨー金彩マグカップは8月25日から31日の間に日本橋三越本店(中央日本橋室町)で開かれる杜窯会作陶展にて数量限定で販売予定。他、練り込みヨーヨーマグ、シブシブ金彩ヨーヨーマグという2種類のマグカップも同時販売されます。通販では9月にオンライン上で開催される藝祭アートマーケットにて出品を予定しているとのこと。

 昨年に続き、今年も全国的に中止が相次いでいる夏祭り。夏らしい出店を見かける機会は今年も少なくなりそうですが、金彩ヨーヨーマグを手元に置けば、夏の風情を感じる事が出来そうです。

<記事化協力>
キヨモリさん(@diderot24da)

(山口弘剛)