新型コロナウイルス禍により、飲食店に対しお酒の提供を自粛してもらうなど、お酒をたしなむ人にとってはちょっと肩身の狭い思いをしがちな昨今。でも「家飲み」で、新たなお酒を知るきっかけになるかもしれません。日本酒をこよなく愛する女性が、日本酒のラベルをデザインしたネイルアートをTwitterで披露し、話題となっています。

 左右の指10本分の爪に並んだ、様々な日本酒のラベル。まるでお酒屋さんか、銘酒居酒屋の品揃えを見ているようです。

 このネイルアートをTwitterに披露したのは、日本酒を愛する「みちゅ」さん(@michu_osakegirl)。これまで「日本酒を可愛く」をコンセプトに、可愛い日本酒パーティーを主催するなどの活動を通じ、日本酒の魅力を発信してきました。

 これはネイリストのアンリッホさん(@anri6624)による作品で、みちゅさんが「大好きで見かけるとよく飲む」という銘柄から、日本酒だと分かりやすく、みんなが知っているようなものをチョイスしてネイルアートにしてもらったそうです。みちゅさん、2020年には約400種類の日本酒を飲んだそうで、日本酒を愛してやまない様子が感じられます。

 10本の爪に描かれた日本酒の銘柄は、左手は親指から陸奥八仙 夏吟醸(青森県:八戸酒造)、仙禽 ORGANIC NATURE(栃木県:せんきん)、冩楽 純米酒(福島県:宮泉銘醸)、みむろ杉 華きゅん(奈良県:今西酒造)、No.6 S-type(秋田県:新政酒造)というラインナップ。

 右手の方は小指から作 雅乃智(三重県:清水清三郎商店)、天美 純米吟醸 うすにごり 生原酒(山口県:長州酒造)、十四代 大吟醸 龍の落とし子(山形県:高木酒造)、而今 大吟醸(三重県:木屋正酒造)、獺祭 純米大吟醸45(山口県:旭酒造)となっています。

ネイルアートの日本酒たち(みちゅ@日本酒好き。さん提供)

 中でも「みむろ杉」は、みちゅさん思い出の銘柄。「初めて甘い日本酒を知った時の感動や、銘柄は一緒でも味わいが違うことに衝撃を受けた」そうで、日本酒の奥深さに目覚め、ここまでの日本酒好きになるきっかけを作ってくれたお酒だそうです。人間でも運命の出会いというものがありますが、みちゅさんの日本酒ライフにおける「運命の出会い」をもたらしてくれた存在なんですね。

 新型コロナウイルスの感染が拡大する前までは、お店でのひとり飲みで日本酒を楽しんだり、旅にお気に入りの日本酒を連れていくこともあった、というみちゅさん。海外ひとり旅で獺祭を持っていき、イタリア・アマルフィの海を眺めながら飲んだこともあったとか。また、お燗も好きだそうで「ナッツっぽい香りやお寺みたいな香りがふわっと広がる瞬間が好きです」とも語ってくれました。

 みちゅさんは日本酒ならなんでも飲めるタイプではなく、好きなお酒と好きな料理を自由に楽しむ、というスタンスでお付き合いをしているとのこと。「おうちでは甘い日本酒とスイーツを合わせます。ケーキや焼き菓子を食べながら日本酒を飲んだり、アイスを食べながら日本酒を飲んだり、フルーツと合わせたり、自由気ままに楽しんでいます」と語る様子からは、常識にとらわれず様々なものとの相性を楽しむ様子がうかがえます。

 このネイルアートをきっかけとして、日本酒に興味を持った方に対しては「日本酒の世界ってすごく楽しいです。ふんわり甘い日本酒、これから夏の時期にぴったりなしゅわしゅわした日本酒など、美味しいものがたくさんあります。私も2年半前に『今まで知らなかっただけで、こんなに素敵な世界があるんだ』と感じて、日本酒がどんどん好きになりました。お酒を飲む時に『選択肢のひとつ』として、日本酒の存在も置いてもらえたら嬉しいです」と語ってくれました。

 今は新型コロナウイルス禍ということもあり、お店でお酒を飲むことは難しい状況ですが、この機会に家飲みで日本酒デビューしてみるのも悪くないかも。みちゅさんも「ふらっと酒屋さんに寄ってみると、意外と楽しいかもしれません」と、新たな出会いを後押しする言葉を寄せてくれています。

<記事化協力>
みちゅ@日本酒好き。さん(@michu_osakegirl)

(咲村珠樹)