アメリカ海軍は2021年4月24日(現地時間)、アーレイ・バーク級駆逐艦の73番艦レナ・サトクリフ・ハイビー(DDG-123)の命名式をミシシッピ州パスカグーラのハンティントン・インガルス造船所で行いました。艦名は、1918年のインフルエンザ大流行(スペインかぜ)で活躍した海軍の看護師1期生、レナ・H・サトクリフ・ハイビーにちなみます。

 今回命名された駆逐艦レナ・サトクリフ・ハイビーは、2代目にあたります。初代(DD/DDR-806)は1945年1月に就役したギアリング級駆逐艦の1隻で、アメリカ海軍初の女性名を冠した艦船として1979年まで運用されました。

 由来となったレナ・H・サトクリフ・ハイビーは1908年、アメリカ海軍が海軍看護隊(Nuese Corps)を組織し、初めて採用した女性看護師20名「聖なる20人(セイクリッド・トゥウェンティ)」の1人。1911年には第2代海軍看護隊長となり、1922年に退役するまでその職にありました。

 ハイビーの功績で最も偉大なのは、第一次世界大戦中の1918年にアメリカをはじめ世界中で起きた、インフルエンザ(スペインかぜ)の大流行におけるもの。ハイビーは看護隊を率いて患者の治療にあたり、この功績により1920年、3名の看護師とともに女性初の海軍十字勲章(ネイビー・クロス)を受章しました。


 新しい駆逐艦にハイビーの名を命名することが決まったのは2016年6月のことですが、偶然にもハイビーが活躍した頃のように、新型コロナウイルスの世界的大流行が起きている時期に、進水と命名が行われることになりました。

 命名式で、アメリカ海軍医療部隊支援コマンド司令官のシンシア・クーナー少将は「駆逐艦レナ・サトクリフ・ハイビーは、名の由来となった看護師と同様の熱意や勇気、勇敢なる決意のもと、私たちの国を守ってくれるでしょう」とあいさつし、ハイビー看護隊長の名を冠した駆逐艦に期待を寄せました。

 駆逐艦レナ・サトクリフ・ハイビーの命名式は、本来2020年中に開催されることになっていましたが、新型コロナウイルス感染拡大により、この日まで延期されていました。建造・艤装の作業自体は順調に進められており、2024年の就役を見込んでいます。

<出典・引用>
アメリカ海軍 プレスリリース
ハンティントン・インガルス造船所 ニュースリリース
Image:U.S.Navy/HII

(咲村珠樹)