スーパーなどでお馴染みの、丸いケースに6つ入った6P(ロッピー)チーズ。念願の連載が決まった漫画家さんが、忙しくなることを見越して今のうちだけできる「全然しなくていいこと」として、6Pチーズを1個だけ入れるケースを自作。見た目のかわいさとと「しなくていいこと」感たっぷりの見事な出来栄えが、SNSで注目を集めています。

 この「1Pチーズ用ケース」を作ったのは、漫画家・犬のかがやきさん(@inunokagayaki)。Twitterでも「日記」と題し、毎日作品を発表してらっしゃいます。

2021年3月31日のツイートで、犬のかがやきさんはネーム(漫画のアイデアや話の流れをラフに表現したもの。作品の習作にあたり、編集さんはこれで内容を判断する)が通り、連載が決まったことを報告。連載開始は4月2日からと早く、始まったらスケジュールに追われて忙しくなる……と予想しました。

連載が決まって忙しくなる……(犬のかがやきさん提供)

 そういう日々になる前、自分の自由になる時間があるうちに「今日だけは全然しなくていいことでもするか」と考えた犬のかがやきさん。ふと思い立って、6Pチーズのケースを作りなおし、1個だけ入る「1P用」のケースを作り上げてしまいました。

忙しくなる前に作ってみた(犬のかがやきさん提供)

 丸いケースの上下を1個分だけになるよう切り離し、長めに切った側面部分でカバーして貼り合わせます。「2.3分とかしかかかっておらず、作り替えたというのも言い過ぎたかなと思ってます」と犬のかがやきさん。

6Pチーズがひとつだけ入る大きさ(犬のかがやきさん提供)

 チーズの形に合わせて三角になったケースは、元が丸かっただけに意外な感じもして、かわいい仕上がり。もちろん底の部分も同様に作ってあり、ちゃんと箱になっています。

ちゃんと底の部分もあります(犬のかがやきさん提供)

 この「1Pチーズケース」は大きな反響を呼び、ついには雪印メグミルクの6Pチーズ公式Twitterアカウント(@6Pofficial)も「これは全然しなくていいことですね・・・(さすがに思いつかなかった)」と引用リツイート。メーカーの公式まで驚くほどの作品となりました。

 確かに、こういう一見「何でこんなことしちゃったかなー」というものは、心と時間に余裕がないと発想すらできません。漫画の連載で忙しくなる前に「あえてする」こととしては、最高のものだったかもしれませんね。

<記事化協力>
犬のかがやきさん(@inunokagayaki)

(咲村珠樹)