海賊対処行動でソマリア沖・アデン湾に派遣されている海上自衛隊の護衛艦ありあけは、2021年3月17日・18日にアデン湾でフランス海軍の空母シャルル・ド・ゴールとその打撃群に属するフランス、ベルギー海軍艦艇と、次いで3月19日・20日にはアメリカ海軍の巡洋艦と強襲揚陸艦も加わり、多国間共同訓練を実施しました。

 海賊対処行動のため、現在ソマリア沖・アデン湾で活動している護衛艦ありあけ(DD-109)。フランス海軍の空母シャルル・ド・ゴールとその空母打撃群が、地中海東部・中東遠征任務「クレマンソー21」で中東地域へやってきた機会に、共同訓練を実施しました。

 地中海からスエズ運河を通過し、中東入りしたシャルル・ド・ゴール空母打撃群(TF 473/司令官:マルク・オーセダット少将)は、旗艦の空母シャルル・ド・ゴール(R 91)のほか、汎用フリゲート(FREMM)プロヴァンス(D 652)、防空フリゲートのシェバリエ・ポール(D 621)、補給艦ヴァール(A 608)に原子力潜水艦(艦名未公表)が1隻。これにベルギー海軍のフリゲート、レオポルド1世(F 930)が加わる多国籍部隊です。



 空母シャルル・ド・ゴールは、2021年2月21日に母港のトゥーロンを出発。これに先立つ2月18日にオランダのデン・ヘルダーを出港したベルギー海軍のレオポルド1世と地中海で合流し、地中海でNATO加盟国との多国間共同訓練「ダイナミック・マンタ」を実施しました。


 東地中海からスエズ運河、紅海にかけては、エジプト海軍コルベットのエル・ファテ(971)と共同訓練。防空訓練のほか、フランス海軍のヘリコプターがエル・ファテで発着艦も実施し、両国間で戦術面における相互運用性を向上させました。



 エジプト海軍との共同訓練を終えたシャルル・ド・ゴール空母打撃群は、サウジアラビア海軍との共同訓練を実施してジブチに寄港。ジブチを出港後、シャルル・ド・ゴール艦載機のラファールMは、ジブチにあるコロン射爆場で地上攻撃訓練を実施しました。

 この地上攻撃訓練は、遠征任務「クレマンソー21」の最後に控える、中東での「テロとの戦い」に多国籍軍の一員として参加することに備えてのものです。

 艦載機の訓練を終えたシャルル・ド・ゴール空母打撃群は、3月17日に海上自衛隊の護衛艦ありあけと合流。18日にかけて、日本・フランス・ベルギー3か国での共同訓練に臨みました。

 3月19日には、アメリカ海軍の強襲揚陸艦マキンアイランド(LHD-8)、巡洋艦ポートロイヤル(CG-73)も合流。編隊航行を含む、4か国での戦術訓練を実施しました。





 訓練には、マキンアイランド両用即応グループに属する第15海兵遠征部隊のF-35Bや、アメリカ空軍のF-16、E-3早期警戒管制機も参加。水上部隊だけでなく、航空部隊もともに訓練を行っています。



 海上自衛隊を含む4か国共同訓練を終え、フランス海軍のシャルル・ド・ゴール空母打撃群はアラビア半島を回って、ペルシャ湾へと入っていきます。ペルシャ湾では湾岸諸国との共同訓練を実施するほか、多国籍軍に参加して「テロとの戦い」に加わる予定です。

<出典・引用>
海上自衛隊 プレスリリース
フランス軍事省 ニュースリリース
アメリカ海軍 ニュースリリース
Image:フランス海軍/ベルギー海軍/U.S.Navy

(咲村珠樹)