「『貼れば貼るほど破れるテープ』完成しました!丁寧に包装するほどズタズタになります。ラッピングなどにどうぞ」

 一見、使用目的とは相反しそうな「謳い文句」のテープが商品化されました。

 Twitterで上記のようによびかけたのは、商品開発者であり発明家のゐずみ(もにゃゐずみ)さん。冒頭の謳い文句とともに、3枚の商品紹介写真も投稿していたのですが、そこには確かに「ズタズタ」になった段ボールの姿。また色は問わないようで、白いタイプのものでも同様に「ズタズタ」に。

ゐずみさんが投稿した商品の使用イメージ写真。そこには見事に「ズタズタ」になったダンボールの姿。

 ただこれは、本当にズタズタになっているわけではありません。テープ自体にズタズタ模様がつけられた、いわゆるジョークグッズの一種なんです。ちなみにこのテープは、ゐずみさん自身の普段の仕事がきっかけで考案されました。

 「元々商品の梱包作業でテープを使うことが多く、それもあってか、『テープのデザインだけで、人がびっくりしたり楽しめたりするものを作ってみたい』という思いがあったんです。そんなある日、ダンボールを解体している最中に、『この破れたり剥げたりしている部分の模様をテープにしたら面白いんじゃないか?』とふと思い立ったのが開発の経緯ですね」

 「アイデアは身近なところに眠っている」というのは意外によくあることですが、ゐずみさんの「貼れば貼るほど破れるテープ」もまたそのひとつだったようです。

 こうして着想を得たゐずみさんは、テープの試作品を開発。さらに多くの人の反応をみるため、自身のTwitterで商品と実際使用した際の画像に、今回同様の「謳い文句」をつけて今年(2021年)1月に投稿してみました。

1月の試作品紹介投稿には20万を超えるいいねが寄せられる大反響。

 するとこれが大反響。リプライ(返信)欄では、ゐずみさんのアイデアに対して「面白い」「欲しい」といった声が寄せられ、さらにいいねの数は何と20万越え。これを踏まえて、投稿から約2か月後の3月12日に晴れて正式発売することとなったのです。

 冒頭の投稿はその告知だったのですが、“前回”ほどではなかったものの、それでも7万を超えるいいねが寄せられました。また、ゐずみさんの話によると、当初の予想を遥かに超える注文が殺到しているそうです。

 なお、販売先については、現状は自身のサイト「MONYA」のみ。MONYAではゐずみさんがこれまでにもSNSで反響を呼んできた一部商品も取り扱いが行われています。

<記事化協力>
ゐずみ(もにゃゐずみ)さん(@Monyaizumi)

(向山純平)