フランスのMBDAは2021年3月17日(現地時間)、イタリア海軍から新型対艦ミサイル「テセオMk2/E」を受注したと発表しました。テセオMk2/Eは現在運用中のテセオMk2/Aに代わり、2代目カルロ・ベルガミーニ級フリゲートやアンドレア・ドーリア級駆逐艦、さらに次世代駆逐艦の主要対艦兵装となる予定です。

 イタリア海軍のテセオ(Teseo)対艦ミサイルは、一般に「オトマート(OTOMAT)」という名称で知られるもの。イタリアのオート・メラーラ(OTO melara)とフランスのマトラ(MATra)が共同開発したため、両社の名前を合わせて命名されました。イタリア海軍名称の「テセオ」は、ギリシャ神話に登場する英雄テセウスに由来しています。

 1977年の就役以来、イタリア海軍水上艦艇での主要対艦兵装となっているテセオ(オトマート)。現在の最新型は、2007年からFREMM(2代目カルロ・ベルガミーニ級フリゲート)で運用が始まったテセオMk2/A(オトマートMk2 ブロックIV)です。

 テセオMk2/Eは、イタリア海軍がテセオMk2/Aの改良版としてMBDAに対して開発を依頼していたモデルで、タイプ名のEは「進化モデル(Evo)」を意味しています。目標探知・誘導システムに新しい電波(RF)シーカーを採用し、有効射程距離も従来の約2倍となる360km以上を実現するとのこと。

 MBDAのエリック・ベランジェCEOは、イタリア海軍からの正式発注を受け「新型コロナウイルス禍という困難な状況にもかかわらず、懸命にプロジェクトを進めてくれたイタリア海軍、イタリア政府、そしてMBDAのチームに心から感謝します。MBDAグループでは、このテセオMk2/E開発を主要なプロジェクトとして位置付けており、重点的に取り組んでいます」とのコメントを発表しています。

 アンドレア・ドーリア級駆逐艦やFREMM(2代目カルロ・ベルガミーニ級フリゲート)で運用されているテセオMk2/Aの後継として開発されるMk2/Eですが、現在建造が進むタオン・ド・レーベル級哨戒艦には、新造時からテセオMk2/Eの運用能力が付加されているとのこと。MBDAではイタリア海軍だけでなく、他国への売り込みを図るとしています。

<出典・引用>
MBDA プレスリリース
Image:MBDA/イタリア海軍

(咲村珠樹)