素敵なアクセサリーを身につけると、自然と気分も上がるもの。様々な手作りアクセサリーも人気ですが、生きもの好きなら思わず目を奪われてしまう、リアルなサワガニをモチーフにしたピアスがSNSで注目を集めています。

 このサワガニピアスを作っているのは、東京都町田市のアクセサリー工房「Nina」。2015年から自然の生きものをモチーフにしたアクセサリー作りを手がけ、実物をよく観察したリアルな造形と、どこか愛らしいフォルムが特徴で、活動を通じて生物多様性の保全に貢献したいという思いを掲げています。

 今回、新作として発表された「サワガニ(略称:耳ガニ)」のピアスは、実際に地元町田市に生息する個体をモチーフにしたもの。装着すると小さなハサミで耳にしがみついているように見えます。

 Twitterで「『耳はさんで良いですか?』新作耳サワガニのピアス完成!!略して耳ガニ!!」と発表すると、たちまち評判となりました。ハンドメイド作品ということもあり、2021年3月10日現在では発送まで1か月以上かかるほどの注文が入っています。

 Ninaの運営責任者、小田さんに話をうかがうと、生きものをモチーフにしたアクセサリー作りを始めたきっかけは「幼少の頃からいきものが好きでした。いきものをモチーフにずっと眺めていたい・そばにいて欲しいとの願いを込めアクセサリーを製作しております」とのこと。リアルな造形は愛着があるゆえ、細かいところまでしっかり観察した結果といえそうです。

 サワガニ以外にも様々な生きものがアクセサリー化されていますが、アマガエルやニホンヤモリの赤ちゃん、ミツバチ、スズメにミドリセンチコガネ、ルリセンチコガネと身近な生きものが多くを占めます。

 ちなみに今回ピアスになったサワガニは日本固有種のカニ。鹿児島県大隅半島のみに生息するミカゲサワガニのほか、近縁種が鹿児島県と沖縄県の島々に生息していますが、サワガニを除けばほとんどが環境省のレッドリストに記載された絶滅危惧種、または準絶滅危惧種となっています。

 これについては「もし私の作品がきっかけでいきものに興味を持って頂けたらフィールドで実際見て欲しいです。姿、形だけでなく、どのような生息地で、何を食べているのかなど『生態』も知ることができれば、その『環境』を大事にしようと思いますよね」とのこと。身近な自然の生きものを通じ、生物多様性を保全することの大切さを感じて欲しいという願いが込められている訳ですね。

 小田さんによれば、アクセサリー化する際は、そのポージングも実際に生きている姿や習性からアイデアをもらい、造形に反映させているとのこと。うずくまったアマガエルや、今回の鉗脚(かんきゃく:ハサミのこと)を伸ばしたサワガニも、確かによく見かける格好です。

 ハサミにピアスのピンをもってきたのも、カニの特性である「カニはハサミではさむ」ことを表したもの。確かにカニに挟まれると、こんな風にハサミだけでぶら下がってしまいますよね。

 ちなみに、このサワガニのピアスは右耳用。左耳に装着すると、カニの脚(歩脚/胸脚)の先端がチクチクと顔に当たるので注意が必要です。

 Ninaでは2021年3月21日より開催される、生きものを題材にした作家や研究者が集まり、様々な作品・研究を販売・展示するオンラインイベント「いきものフェスオンライン」に参加予定とのこと。イベント限定の作品もアップ予定とのことなので、興味のある方は注目ですよ。

<記事化協力>
Nina △3/21〜いきものフェスオンラインさん(@ninaendlesseive)

(咲村珠樹)