グリコから「カフェオーレ」が、世界的ショコラティエの小山進シェフ(es koyama)とコラボした新商品「カフェオーレ×es koyama」を2020年9月28日より期間限定で販売します。「es koyama」の小山シェフが一般企業の商品とコラボするのは、これが初めてのこと。発売に先立ち、9月24日にオンライン発表会が開催されました。

 フランスで最も権威あるショコラ(チョコレート)愛好会「C.C.C.(Club des Croqueurs de Chocolat)」より「世界のトップ・オブ・トップショコラティエ100」に選出されたes koyamaの小山進シェフが、初めて一般企業の商品とコラボした、という点でも注目される「カフェオーレ×es koyama」。およそ1年7か月の開発期間中に100回以上もの試作を重ね、4か国産のカカオをブレンドして誕生したといいます。

 小山シェフによると、名前や顔写真をパッケージに使うだけ、という付加価値程度に自身のイメージが使われることを警戒し、これまでコラボ商品のオファーは断っていたとのこと。今回のコラボ実現に至った理由は、江崎グリコの担当者である佐野さんの熱意が伝わってきて、本当に一緒に商品を作り上げるという姿勢に共感し「会社と契約したというよりも、佐野さんと契約したという気持ち」だったそうです。

 中高生時代には「カフェオーレ」を愛飲していたという小山さん。その特徴を「甘さ」だとした上で、飲み物の甘さは強すぎると味覚の精細さを鈍らせるので、ただ甘いだけでない、体にしみ込むような立体感のある「美味しい甘さ」を目指したといいます。

 また、固形のチョコレートは口に入れた時、乳脂肪など油脂分が溶けて口の中で乳化することで滑らかな舌触りや味わいを感じるのに対し、今回のような飲み物の場合はカカオの味わいがダイレクトに感じられる、という違いがあるんだとか。そのため、普段のチョコレート作りとは少し違ったアプローチが必要だったそうです。

 グリコの「カフェオーレ」は、子どもから大人まで親しまれている飲み物だけに、カカオを加えていく際に気をつけたのが「子どもたちに『少し背伸びした感じ』の苦味にしたかった」という小山さん。実際に小学生の息子さんにもテイスティングしてもらい、子どもにも「美味しい」と感じるカカオ感に調節していったといいます。

 発表会に同席した、江崎グリコ商品開発研究所の林さんによると、今回の商品で大事にしたのは「カフェオーレらしさを残すこと」と、実際の生産ラインで「小山さんの意図した味わいを再現すること」の2点。特にカフェオーレのような飲み物の場合、生産工程で殺菌などの処理が必要になり、それによって味わいに変化が出るんだそうです。

 これには小山さんも驚いたそうで、自身で試作した味わいが、殺菌を経ると味が濃くなり、口どけも変化するということを初めて知ったとか。このため、試作を重ねて「殺菌した際の味の変化」を予測し、狙い通りの味わいにしていくのに苦心したといいます。

 定番の「カフェオーレ」にカカオを加え、子どもにとっては少し背伸びした「大人の味」を楽しむ感覚で、ぜひ飲み比べてみてほしいと小山さん。もちろん大人の方には、日々の中でリラックスするアイテムとして楽しんで欲しいとのこと。店頭に並んだ時、どのような反応が返ってくるか楽しみな様子でした。

取材協力:江崎グリコ株式会社

(取材:咲村珠樹)