スコットランドヤードの別名で知られる、イギリスのロンドン警視庁は2020年7月15日(現地時間)、所属するコッカースパニエルの警察犬「エディ」がチェルシーで捜査に協力し、隠されていた銃器を発見するお手柄をあげたと発表しました。

 グレーター・ロンドンと呼ばれるロンドン市域を管轄するロンドン警視庁(メトロポリタン・ポリス)は、初代本部庁舎の裏口にあった通りから「スコットランドヤード」の別名で知られます。日本の警視庁が、本部庁舎近くにある江戸城の城門から「桜田門」と俗称されるのに似ています。

 日本の警察犬と同じく、ロンドン警視庁の警察犬も捜査員が必要と認めた際に出動が要請され、ペアを組むハンドラーと一緒に現場に駆けつけます。今回も8歳のコッカースパニエル「エディ」は、チェルシーで不審な量の弾薬を発見した捜査員の要請により、ハンドラーのエマ・ロブリングスさんと現場に出動しました。

 弾薬が隠されていたということは、それに見合う銃も隠されているのではないか、との予想から、エディは探索を開始。15分ほど経ったのち、怪しい物体を見つけたエディはハンドラーのエマ・ロブリングスさんにサインを送りました。

 エマさんが確かめると、中には古びたリボルバー式のハンドガンが。実包が装填されており、すぐにも使用可能な状態だったといいます。

 凶悪犯を担当する特別捜査班が派遣され、周囲でこの銃器と弾薬を隠した犯人を捜査中ですが、まだ容疑者の逮捕には至っていないとのこと。しかし隠されていた銃器と弾薬は発見されたので、ひとまず周辺で銃を使用した犯罪は未然に防げた、とロンドン警視庁は発表しています。

 お手柄をあげたエディのハンドラー、エマ・ロブリングスさんは「エディは仕事の相棒として本当に素晴らしい犬で、危険な武器を見事に発見してくれてとても嬉しく思っています。もしエディの鋭い嗅覚がなければ、あの銃はまだ隠されたままで、どのように使われるか分からない状態だったでしょう。私たちは警察犬を含めて、ここロンドンで凶悪犯罪を防ぐ重要な役割を果たしています。警察犬は日々、捜査の最前線で凶悪犯罪の芽を摘むサポートをしており、今回のような出動は大歓迎なんです。――ほんとうによくやったね、エディ!」と、エディの働きを喜んでいました。

<出典・引用>
ロンドン警視庁 プレスリリース
Image:ロンドン警視庁

(咲村珠樹)