ロシアのモスクワ地区にある第470教育センターで2020年7月12日、軍の警備犬とそのハンドラーが能力を競う大会「忠実なる友」が始まり、その最初の競技として「犬のバイアスロン」が実施されました。警備犬と兵士は一緒にコースを走り、射撃を繰り返してタイムを競います。

 基地や駐屯地の警備では、警備犬(歩哨犬)とハンドラーが警戒監視に活躍しています。犬とハンドラーは強い信頼関係で結ばれ、ハンドラーの指示に従い、文字通り一心同体の存在として任務にあたります。

 ロシア軍の警備犬競技大会「忠実なる友」は、ロシアで一番の警備犬とハンドラーのペアを決める大会。西部・東部・南部・中央の4軍管区のほか、海軍の北方艦隊、航空宇宙軍、戦略ミサイル軍、空挺軍の予選を勝ち抜いた代表が集まり、ナンバーワンを目指します。


 様々な種目で争われる大会で、最初の競技として実施されたのが「犬のバイアスロン」。警備犬とハンドラーが伴走するバイアスロン競技です。

 警備犬とハンドラーは3200mのコースをともに走り、射撃場で立射と伏射を2回実施します。審判はコース途中に待機し、タイム計測とともに、警備犬が正しくハンドラーを先導しているか、ハンドラーの射撃時に横でじっと待機しているか、など警備犬のふるまいを審査。


 ハンドラーの走力と射撃力だけでなく、警備犬が普段の訓練通りに動いてくれるかが重要。ハンドラーを先導して走る際も、適切な距離をキープし、独走しないようにしなければなりません。


 残念ながら大会はまだ始まったばかりとあって、ロシア軍は競技の途中成績を公開していません。これまでの訓練が実を結び、最も優秀な警備犬とハンドラーのペアは誰になるのか、興味の湧くところです。

<出典・引用>
ロシア国防省 ニュースリリース
Image:ロシア国防省

(咲村珠樹)