エアバスは2020年5月19日(アメリカ中部時間)、アラバマ州モビールに建設していたA220の最終組み立てラインが完成し、正式にオープンしたと発表しました。およそ2.5ヘクタールの敷地に、初期組み立て工場と最終組み立てラインがあり、一貫生産が可能となっています。

 カナダのボンバルディエ(ボンバルディア)が開発したCシリーズを受け継いだA220ファミリーは、100席~150席クラスの小型ジェット旅客機。プラット&ホイットニーのPW1500Gギアードターボファンエンジンを採用したことで、従来よりも優れた燃費性能が特長です。



 A220の生産はカナダのケベック州ミラベルにある工場で始まりましたが、最大の市場であるアメリカ国内での生産が検討されるようになります。2017年10月、アラバマ州モビールにあるA320組み立てラインが新しい建物に移ることをきっかけに、A220の組み立てラインを新たに構築する計画が発表されました。

 以来、A220生産ラインは拡張を続け、工場の規模は当初の倍にまで大きくなりました。アメリカ、モビールでのA220計画の責任者であるポール・ガスケル氏は「モビールにおける、A320に始まりA220へと続く民間機生産ラインの拡張は、エアバスが真に世界的航空機メーカーとしての地位を確固たるものとし、アメリカの製造業において重要な担い手であるということを示すものです」とのコメントを発表しています。

 計画していた全ての建物が完成したモビールでのA220最終組み立てラインでは、アメリカのLCCジェットブルー向けのA220-300が第1号として組み立てが進んでいます。エアバスによると、機体が完成しジェットブルーに引き渡されるのは、2020年の遅くを見込んでいるとのことです。

<出典・引用>
エアバス ニュースリリース
Image:Airbus

(咲村珠樹)