5月14日に東京都、大阪府など8つの特定警戒都道府県を除く39県で緊急事態宣言が解除されましたが、まだまだ日常生活で警戒は必要。自宅で過ごして運動不足になりがちです。海上自衛隊は12日、運動不足解消に役立つ「海上自衛隊第1体操」(通称:海自体操)動画を公開しました。

 自衛隊には独自の「自衛隊体操」という、基礎的な体操が存在します。中でも「海上自衛隊体操」は、航海中でも運動不足にならないよう、艦艇の限られた空間でも実施できるよう考案されたもの。

 海上自衛隊が旧日本海軍からの伝統を受け継いでいるように、海上自衛隊体操も昭和の初めから研究が進められ、1942年に制定された「海軍体操教範」を基礎に、戦後さらにブラッシュアップしたものとなっています。全部で5種類あるうち、ラジオ体操のような「保険体操」である第1体操が動画で公開されました。


 青森県むつ市に所在する大湊地方総監部の体育専門官、奥野2曹指導のもと動画で実演しているのは、大湊音楽隊の坂本3曹と藪田士長。普段は号令のみで実施する体操ですが、特別に大湊音楽隊の友永3曹がピアノ伴奏をしています。


 およそ4分余りで全部通して実施することが可能。体操は、全部で18の運動で構成されています。それぞれの運動は以下の通り。

1. 膝を曲げ伸ばせ
2. 背伸びの運動
3. 頭の運動(左右への首振り)
4. 肩を回せ
5. その場跳び
6. 斜上振腿を上げ
7. 腕を曲げ伸ばせ
8. 頭を曲げ回せ
9. 胸を反らせ
10. 直角ねん転
11. 横に曲げ
12. 前後に曲げ
13. 体ねん転斜前前屈振
14. 直角上下振
15. まとめた運動
16. 4拍子跳び
17. 腕振り膝を曲げ
18. 呼吸の調整

 海上自衛隊体操は第1体操以外にも、柔軟性を向上させるストレッチを主体とした第2体操、筋持久力や呼吸循環機能を向上させる第3体操、筋力トレーニングの第4体操、前後5mを移動して俊敏性を向上させる第5体操があります。


 艦艇の限られた空間で実施できるよう工夫されているため、どれもその場を動かず、両手を広げた範囲で実施できる「海上自衛隊第1体操」は、自宅で気軽にできるもの。トレーニングジムなどに通いにくい状況は続きますが、日頃のボディメンテに海上自衛隊体操を活用するのもいいかもしれません。

※画像はYouTube動画からのスクリーンショットです。

(咲村珠樹)