「無印良品」を展開する株式会社良品計画から、「コオロギせんべい」(190円/税込)が5月20日にネットストアで先行販売されます。

 無印良品の「コオロギせんべいは」は、昆虫食研究を行っている徳島大学大学院助教・渡邉崇人博士との協業により開発されました。

 使用するコオロギには、徳島大学の研究をベースに飼育された「フタホシコオロギ」という熱帯性のコオロギを使用。全て衛生的で安全な環境で飼育され、温度や湿度を一定に保つことにより通年産卵させることを可能にしています。

 また、せんべいにするためには、美味しく食べられるように、コオロギをパウダー状にして練りこみ、「コオロギの味を活かすために余計な原料を使わず、シンプルな配合にしました」とのこと。味はエビに近い香ばしい風味がするそうです。

 無印良品によると今回の取り組みには「世界の急激な人口増による、今後の食糧確保と環境問題などの課題を考えるきっかけになれば」という思いがあるそうです。

 昆虫は主な動物性たんばく資源の家畜に比べ、主要な栄養素を多く体内に含むため、栄養素を効率よく摂取することができます。さらに生育する際の温室効果ガス排出量や、必要な水やエサの量が圧倒的に少なく、環境負荷も軽減されると言われており、2013年には国連食糧農業機関 (FAO) から、昆虫食を推奨する報告書が発表されています。こうした背景もあり、無印商品は昆虫食先進国のフィンランドを訪問するなど情報収集を実施。そして徳島大学の協力も得て、商品化を実現させています。

 なお、「コオロギせんべい」の食用コオロギパウダーには、「えびやカニなどの甲殻類と類似した成分」が含まれているそうです。甲殻類アレルギーをお持ちのかたは注意が必要です。

 販売はネットストアでの先行販売のほか、一部店舗販売も検討されています。店舗での販売情報は、新型コロナウィルス感染拡大の状況をみて、今後ネットストアや公式SNSなどで告知されます。

情報提供:株式会社良品計画