手先が器用な人は、粘土細工でもまるでよく出来たフィギュアのように精密に作り上げる事ができてしまいます。しかし、その粘土細工が翌朝見たら溶けていた……そんな衝撃的な画像がネット上をざわつかせています。

 シリコン粘土でムーミンパパを作ったのは、科学とデザインの研究者であり、科学とデザインを融合させた光のアクセサリーなどを制作している、ものりさん。普段は光の科学や液晶を駆使したアイテムをネット販売していますが、販売開始で瞬殺するほどの人気。

 そんなものりさんが「シリコン粘土で作ったムーミンパパ、翌朝見たら概念になってた…」と、ムーミンパパの衝撃的な写真をツイッターに投稿しています。

 出来上がっているムーミンパパの粘土細工は、絵本やアニメの姿そのものに限りなく近いほど。しかし……。翌朝のムーミンパパの姿はどこにもなく、目とシルクハットを残したまま、完全に溶け切っています。それはまるで、真夏の暑い車のダッシュボードに置きっぱなしにしたまま完全に溶け切ってしまった、塩ビでできていた何かだったものを彷彿とさせる見た目。

 そしてリプライでも、子どもに人気な「おばけのバーバパパ」の絵本に出てくる「バーバパパ」みたい、という声が。バーバパパは体を変形させるのが得意なおばけのお父さん。他にも、「ムーミンパパがスライムに転生した」といった感想も……。確かに、見た目は完全にスライム、というか、ドラゴンクエストシリーズのモンスター・はぐれメタルにも近いような……。いったいどうしてこうなった!?

 実は、使っているシリコン粘土に秘密があったのです。このムーミンパパ、実は「Melting Snowman っていう、雪だるまが溶けるコンセプトのシリコン粘土を応用しました。自粛中のお供にしてます」と別のツイートで明かしています。

 この粘土は、時間がたつと雪だるまが溶けていくかのように、徐々に形が崩れていき、最終的には「雪だるまだった何か」状態になるというもの。巷で流行ったスライムよりもしっかりと造形ができるけど、造形した後にだんだんと形が溶けるように崩れていくさまは、何も考えたくない時にボーっと眺めるのにもいいかもしれません……。

 普段は、光のスペクトラムが美しい作品を紹介しているものりさん。つい最近も液晶を利用した不思議なペンダントを発表して、即完売になったほど。なのですが……作品よりも溶けたムーミンパパが予想外に大拡散して、ものりさんご自身も戸惑いを隠しきれないようです。

 しばらくムーミンパパをこねていたものりさん、次はムーミンママを作成していますよ。果たしてムーミンママの姿やいかに!?

<記事化協力>
ものり/Monoliさん(@Hakusi_Katei)

(梓川みいな)