ツイッターに投稿された4枚の画像。切ったばかりの瑞々しい断面が食欲をそそる、トマトの画像です。実はこの中のどれかが絵の具で描かれています。さてどれでしょう?

 正解は、「4枚全部ともトマトの絵画」でした。パッと見、トマトの果汁が溢れんばかりのつややかで瑞々しい断面に、絵の具で描かれているなんてまさかー!と思う人も多いはず。

 このトマトの断面画を描いたのは、青をモチーフにした作品や写実的な作品で注目を集めているYasさん。2020年3月5日に初の作品集となる 「誰かが世界を青に染める実験をはじめた」(KADOKAWA刊)では、その青の世界に吸い込まれそうになるほど。

 描かれたトマトの断面を拡大した、2枚目と3枚目の画像をよーく見てみると、確かに絵の具で描いてある感じが見てとれますが、余程近づいて見ないと、そんな筆致も感じられないほど。辛うじて、白で光を反射させた感じの部分と種の部分に筆で描かれた雰囲気を感じます。

 4枚のトマトの絵の次に続くツイートには、モデルにした本物のトマトの写真を公開していますが、1枚目のトマトの絵とモデルになったトマトの断面写真を並べて見比べても、どちらが本物なのか見分けがつかない人が続出しそうな予感。

 この4枚の画像を見た人たちからは、「トマトの断面なんて上げてどうしたんですか?美味しそうですね。あ、描いた絵はどれですか?全然わからないです」「もはや本物にしか、、見えない」「いやだから、絵の方を早く見せてください!」などなど、写真と見紛うといったコメントが続々。

 Yasさんにお話を伺ったところ、1枚を仕上げるのに約5時間、アクリル絵の具で描かれているそう。水彩画はふんわりとした雰囲気が出ますが、アクリル画はキッパリとした描写ができるのが魅力ですね。

 「写真と絵が混ざってると思った!と言ってくださる方がいて嬉しかったです!」とYasさん。いや筆者も最初見た時に思いましたから。またどれか1枚写真混ぜているんじゃないの??って。今回は4枚ともアクリル画という事で「絵の具で描いたトマトです」と一緒にツイートしてあっても、「ホントに~??」と思ってしまいましたから。

 トマト好きが見たら、つい青果コーナーへ買いに行きたくなりそうな瑞々しさを感じますね。

<記事化協力>
Yasさん(@yasuta_kaii32I)

(梓川みいな)