3月は三寒四温。突然寒い日になったかと思ったらびっくりするほど暖かい日になる季節。外に出ると何やら色んなものが飛び交っているので、なるべく部屋でぬくぬく引きこもりたい人におススメなバニラアイスの食べ方を、料理研究家の河瀬璃菜さんが紹介しています。

ただのバニラアイスを、極上の大人スイーツにする方法。

【本みりん】をたらりとかける

ラム酒を使った上品なスイーツのようになって病みつきになるよ…これだけで幸せ…

お酒が弱い人やお子さまはNG

 と、バニラアイスと本みりんの意外なマリアージュをツイッターに載せています。みりん風調味料と本みりんの味の違いを知っている人なら想像が付くと思うのですが、やはりその違いを知っている人たちからは、「早速試したい!」の声が続々。料理人の方からも、「昔、自分の店でもバニラアイスに貴醸酒をかけて出していたのを思い出しました」というコメントが。

 ちなみに、貴醸酒とは、日本酒の仕込みの時に水ではなく日本酒を入れて仕込んだもので、とろりとした独特な飲み口と甘味の濃さがあるお酒。日本酒で日本酒を仕込むので、とてもリッチなコクと甘味があるそう。甘口の日本酒好きに愛されています(筆者も甘いお酒好きなので飲みたい)。

 本みりんは、もち米とお米をこうじで仕込む時に、焼酎や醸造用アルコールなどで仕込んだもの。みりん風調味料に比べるとお値段はちょっと張りますが、甘味料を足したみりん風調味料では出せないコクの深さや、仕込んだ時にもち米から分解される糖分やアミノ酸などが、料理の味を柔らかくふっくらした感じに仕上げてくれるので重宝されています。

 お正月に「お屠蘇」として飲むお酒も、本式ではみりんに屠蘇散を漬け込んだものを振る舞いますよね。

 さて、うんちくはこの辺にして、本みりんの味に憑りつかれている筆者、試さずにはいられません。しかしまだ寒い……。そこで、スーパーで安売りしているカップのバニラアイスを買い込み、完全に体を温めてからいざ!実食!!

 まずは普通にバニラアイスを。うん、食べ慣れたいつものバニラ味。次に、若干溶け気味のバニラアイスに本みりんをちょろりと垂らし、一口。……!!これは……!バニラアイスにラム酒だときつ過ぎる、という人でもスルスル食べられる!ラム酒も個人的には香りが好きですが、人によって好みが別れるところでもあります。しかし、これならお酒が大丈夫な人であれば万人受けしそう!

 実は筆者、この数年飲んでいる薬があるので、好きなアルコールが飲めないという哀しみを背負っている者。でもこれならほんのりとしたアルコールを感じつつも、みりんのコク深さが調和してて満足感高い!思わず、追いみりんしたくなりましたが理性で制御しました……。本みりん、普通にロックで飲んでも美味しいものも多いから……。

 河瀬さんの話によると、みりんにレーズンを漬け込むとラムレーズンならぬ「みりんレーズン」となって美味しくなり、クリームチーズと混ぜてクラッカーに乗せると軽いおつまみにピッタリになるそう。え、これも今度レーズン買ってこないとじゃん……。

 また、バニラアイス+「美味しいオリーブオイルにレモンピール」、「美味しいごま油」も最高!との話。ごま油……。その発想はなかった!レモンピールはスーパーのドライフルーツのコーナーにも置いてあるし、オリーブオイルもごま油も各種揃っているけど、どっちの油も色々と揃っているから、「お気に入りのコレ!」を見つけないとなかなか難しい……?お高めのオイル系、なかなか試食販売とかないから口コミに頼るしかないかなぁ。

 バニラアイス以外だと、チョコアイスにオレンジキュラソーとかも合うだろうな……と、カクテル好きの元飲兵衛は想像が膨らむばかりなのでした。

<記事化協力>
河瀬璃菜 りな助(料理研究家)さん(@Linasuke0508)

(梓川みいな)