アメリカのネリス空軍基地で、アメリカ空軍が主催する恒例の多国間訓練「レッドフラッグ20-2」が、2020年3月6日(現地時間)に始まりました。今回はイタリア、スペイン、ドイツの各空軍からも戦闘機などが参加しています。

 レッドフラッグは、戦闘機や攻撃機における実戦的な技術を磨く訓練。年に数回実施され、アメリカだけでなくNATO加盟国をはじめとした同盟国の空軍も参加しています。

 3月6日に始まった「レッドフラッグ20-2」は、2020年にネバダ州のネリス空軍基地で実施されるものとしては、2月の「20-1」に続く2回目。20-1ではアメリカ空軍・海軍のほか、イギリス空海軍(共通運用)のF-35Bと、オーストラリア空軍のF/A-18が参加していました。

 今回のレッドフラッグにアメリカ国外から参加しているのは、イタリア空軍から第4・第36・第37の各航空団からユーロファイター、そして第32航空団のF-35Aと、第14航空団のCAEW(空中早期警戒管制機)。このうちF-35AとCAEWは初参加となります。


 スペイン空軍からは、第11航空団と第14航空団から8機のユーロファイターが参加。ドイツからはユーロファイターと、トーネードが参加しています。



 訓練でホスト役を務める、アメリカ空軍第414戦闘訓練飛行隊(414th CTS)の隊長、ウィリアム・リース大佐は「この訓練では、様々な機種による空対空戦闘や地上目標への爆撃、偵察や電子戦に空中での早期警戒管制だけでなく、地上での警戒管制や宇宙、サイバー戦術についても学ぶことができます」と、レッドフラッグの特長について解説しています。


 特に今回、新型コロナウイルスの感染が広がっている中での参加となったイタリア空軍は、無事にアメリカにやってきて訓練が行えることに感謝しているとのこと。取り巻く状況は日々変化していますが、現時点では予定通り3月20日まで訓練が実施される見込みです。

<出典・引用>
アメリカ空軍 ニュースリリース
イタリア空軍 ニュースリリース
スペイン空軍 ニュースリリース
ドイツ空軍 ニュースリリース
Image:USAF/イタリア空軍/スペイン空軍/ドイツ空軍

(咲村珠樹)