混雑している電車内、誰かが咳やくしゃみをするだけでもピリピリとした雰囲気になるのは、やはり新型コロナウイルス感染症の影響が大きそう。でも、「違う、そうじゃない」を証明したくて出てきたくしゃみは……。思わず周囲の笑いを誘ってしまう形になったようですよ。

 「ひらめき王子」として数々のテレビ番組に出演している松丸亮吾さんも花粉症仲間の一人。松丸さんは、テレビ東京系「おはスタ」のナゾトキコーナーへの出演や、それをまとめた著書「ひらめき王子松丸くんの ひらめけ! ナゾトキ学習」などを通じて、特に子ども達に「考える楽しさ」を伝える活動を行っています。

 そんな松丸さんも、中学1年のときに発症し、今や花粉症歴12年。それが昨今の新型コロナウイルス騒動で迂闊に電車内でくしゃみもできない状態に……。都内の電車って、よほど早朝でもない限り混んでいるイメージがある筆者ですが、松丸さんも、都内での移動で電車に乗る時には気を遣っている様子。

 しかしある日……、どうしてもくしゃみを抑えきれなかった松丸さん。「ぼく花粉症なんですけど今日電車の中でくしゃみ出そうになって、でも今のご時世的に『コロナ…!?』って周りの人が思うと険悪ムードになると思ったので、とっさに弁解したくて『カッフンショイ!!』って言いながらくしゃみしたら皆笑って平和になったんで、同じ境遇の方はぜひ参考にしてください」と、エンゼル笑顔マーク付きでツイート。

 さすがはひらめき王子!?とっさの言い訳チックなくしゃみ、実際聞いたらフフッてなりそう。しょうもないことでもすぐ笑ってしまう人だと、下を向いて肩を震わせながら笑い声をあげるのに耐えていそう……かも?

 リプライにはそんなユーモアなくしゃみに共感の声が殺到!「今度から真似します!」「よい方法をありがとう」といったリプライが飛び交う中で、マスクに「花粉症です」とボールペンで書いた人あり、「店の名札に花粉症です」と書いておこうかな、という人あり、様々な意見が。

■ 「花粉症マーク」で誤解をさけるという方法も

 実は筆者も、かれこれ30年以上となる花粉症持ち。朝は鼻詰まりの息苦しさとともに起床、詰まった鼻と滝のように流れる鼻水、とめどなく痒い目、止まらないくしゃみに付き合わされて、いい加減「脱感作療法」を受けたいけどなかなかそんな余裕もなく……。

 この時期は花粉症の時期でもあり、ぜん息で咳が出やすい時期でもあるので例年よりも肩身の狭い思いをしている人も少なくないはず。そこで筆者の場合となりますが、近頃ネットで注目をあつめる“周囲に花粉症ですよ”をお知らせするためのアイテム「花粉症マーク」の缶バッジをネット通販で入手。外出時にカバンにつけるなどして使用しています。

 この「花粉症マーク」のアイテムは様々なクリエイターさんが展開しています。他にも喘息をもつ人向けには「喘息マーク」というものもあります。これらのデザインやグッズはいくつも種類があるので、興味のあるかたはネットで検索して調べてみてください。

 ちなみに、上気道感染が疑われそうな発熱やのどの症状がある時は、もちろんこのバッジは外しますよ。そして引きこもります。テレワークばんざい。ネットスーパーばんざい。もし本当に新型コロナウイルス感染症だったら、買い物に行くなんて(自分の体力的にも)とんでもない、迂闊に近くのクリニックに行くのもはばかられますから。

 新型コロナウイルスがどのくらいの割合で症状が出ている人を発症させるかは、大体2割ほどと言われていますが(※1)、どこに潜んでいるか分からない、症状がないけどウイルスがいることもある、人体の外に出て も意外としぶとい(?)等々、色々と解明されつつあるのですが、まだ「得体のしれないもの」という不安はぬぐい切れません。

 今はマスクも手に入りにくい状態が続いており、ノーガードで外を出歩くのには非常に勇気がいるかもしれません。とは言え手作りの布マスクも大した予防効果がないとは言われつつも、気休めでも布マスクを使いたいという人も多いかもしれないですが、くれぐれもマスクの表面は「ウイルスに晒されて非常に不潔」であることをお忘れなく。

 そして、不特定多数が触った場所に触れた手を洗わないで目や鼻をこすったり、食べ物を直接手でつまむのは感染の最大の原因のひとつ。人が密集しているところに行かざるを得ない場合は、30秒しっかりと丁寧な手洗いとともに咳エチケットを心がけることも大事。そして、ぜん息や花粉症であることを周りに示す、「自分の状態のアイコン」的なものを身につけると、周りにも分かりやすくて安心感が持てるのではないでしょうか。

<参考>
※1:中外医学社Online 総説 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)

<記事化協力>
松丸 亮吾さん(@ryogomatsumaru)

(梓川みいな/正看護師)