エアバスは2020年1月28日(現地時間)、アメリカで開幕した「ヘリ・エキスポ」で、NASAから3機のH135ヘリコプターを受注したと発表しました。ケネディ宇宙センターで、ロケット打ち上げ時の空中警戒や急患搬送などに使用する予定です。

 カリフォルニア州アナハイムで1月28日に開幕した「ヘリ・エキスポ2020」は、ヘリコプターなど回転翼航空機を対象にした、世界最大級のトレードショウ。毎年新たな技術の展示や新型機、大口の取引などが発表される場です。

 NASAでは人員輸送や空中警戒などに使用する汎用ヘリコプターの更新を計画しており、代理店を通じて新しい機材の候補を探していました。H135は双発の汎用ヘリコプターとして多くのユーザーに使用されており、日本の海上自衛隊でもヘリコプターパイロットを養成するため、TH-135の名称で導入しています。

 H135が運用される予定のNASAケネディ宇宙センターで、航空機運用を統括するデイブ・ラムゼイ氏は「NASAがH135を選定したのは、人員輸送や空中消火活動など、NASAが求める任務要件によく合致したからです。H135は近代化された機体構造を持ち、フロリダでの環境でも十分に性能を発揮してくれます」と選定理由についてコメントしています。

 エアバス・ヘリコプターのロメイン・トラップ社長は、今回のNASAとの契約締結を受け「H135はきっと、NASAや宇宙開発、科学探査、航空研究に携わる人々をサポートする存在となるでしょう。私たちはNASAとともに、これからの重要ミッションをともに実現していくことを楽しみにしています」とのコメントを発表しました。

 エアバスによると、今回NASAが発注した3機のH135は、2回に分けて納入される見込み。まず2機が先行して2020年夏の終わり頃に納入され、残る1機は2021年の初めに納入することを予定しています。

<出典・引用>
エアバス プレスリリース
Image:Airbus