ストーブで暖を取る寒いこの時期、毛皮を焦がすペットや、やけどしてしまう子どもが相次ぐ時期でもあります。ちょっと被毛が焦げる程度ならまだ問題ないのですが、やけどは大問題。柴犬兄貴が弟分の赤ちゃんから、ストーブ最前列を死守する様子が人々の目を引いています。

 「いくら可愛い弟分といえど、ストーブの前だけは譲れない犬」という一文とともに、ストーブの前に座り込んで一向に動く気配のない柴犬はこたろうくん(5歳)。一方、こたろうくんのしっぽを体で押しつぶしながらも全身でくっついているのは、現在9か月になる飼い主さんの息子君。

 息子君の片足は、こたろうくんの体の前まで突き出ています。それを振り返って見守るこたろうくん。石油ファンヒーターなので熱風の吹き出し口に触らなければ余程大丈夫、と思いがちですが、この9か月の時期は寝転がって移動したり、ハイハイで突進したりと目が離せない時期。


 しかしこたろうくん、弟分がやりそうなことはお見通しな様子。視線は弟分に向けたまま、テコでも動かないという強い意志すら感じさせます。筆者の脳内では「ベイビーここから先は通さないぜ」と、言っているようにもうつりました。

 そんな様子を見た人たちからは、「やけどすると危ないですもんね」「火傷とか怪我防止のために動かないのかも」といった多くのリプライが。「ストーブガードをつけてあげて!」というリプライも多くありますが、今後ガードを付けるようちょうど家族で相談している最中だそうです。

 こたろうくん、最初に弟分である息子君が生まれたてで家に来た時には、姪っ子ちゃんや甥っ子ちゃんと遊んでいた経験もあってか、顔にクンクンと鼻を寄せて穏やかな様子だったそう。そして「息子が近くにいるときはジッと見ていたりします。たまに息子が昼寝していると部屋に入ってきて寝顔を確認したり横で添い寝したりします。息子が起きるから、できればやめてほしいのですが…笑」と、かいがいしく見守っている様子を飼い主さんが語ってくれました。

 筆者実家宅にも、たらい回しにされた挙句人間不信で狂暴犬になったオスのシーズーを引き取り、飼っていたのですが、大人には容赦なく噛む吠えるという様子だったのに、子どもにはちょっかい掛けられてもやり返すこともなく、2歳と0歳がお昼寝している時は少し離れたところで伏せて番をしているような雰囲気でした。

 犬は群れ社会で生きているので、自分よりもか弱いと判断した群れの中の家族に対しては保護的に本能が働くのかもしれません。こたろうくんも、守るべき弟分がいることで見守りつつも、お兄さんになったことが誇らしいのかもしれませんね。

<記事化協力>
こたろうくん(@kotaro_chang)の飼い主さん

(梓川みいな)