青い色って食欲を減退させる、というのはご飯やおかずなどのお料理には当てはまるかもしれませんが、ハーブティーやスイーツなどはその色合いにむしろ美しさと神秘を感じるように思います。そんな青を基調にしたケーキが話題です。

 「バタフライピー(アンチャン)と青の林檎ジャムでブルーベリーケーキを作りました」と、青のグラデーションが美しいケーキを作ったのは、最近は青をテーマに創作活動をしているYasさん。青い色のイラストなどをツイッターに投稿していましたが、今回、青のグラデーションでケーキを作っています。

 ケーキの真ん中は、深い夜空の色と星を表したような、ブルーベリーとアラザン。その周囲を囲むように、冬晴れの透明な空のように青いジャム。そして、水色のホイップクリームの飾り絞りがその外側をぐるりと囲んでいます。

 この青の幻想的なケーキに、「宇宙のかけらを食べるようなファンタジックケーキ」「幻想世界のお茶会に出てきそう」「宝石みたい」といった感想も。魔法世界のティーパーティーに置いてあってもおかしくないかも。

 青のケーキ、中のスポンジや挟んであるフィリングも青。青い色のリンゴのジャムとコンセントレイトで全て色を付けているため、味はリンゴ味なのだとか。Yasさんは以前アメリカの派手な色合いと青でできたスイーツなどを見て、青いケーキを作ってみたかったそうですが、海外の物は天然の色を使っていないのが気になっていたそう。

 しかし、リンゴの一大産地の一つである青森県の名産品として開発された青いジャムとコンセントレイトによって、実現可能に。早速手に入れて作ったのがこの青のケーキなのだそうです。

 Yasさんは、お母様とケーキのデザインを考え、スポンジの焼き方やクリームの泡立てなどを一緒に行い、ケーキを完成。銀色のアラザンは夜空に浮かぶ星を思い起こします。ここまで青いケーキを作っているともつゆ知らずなお父様にケーキを出してみたところ、その色合いに驚かれていた様でしたが、リンゴの風味もあって美味しかった!とのこと。

 綿菓子やかき氷のブルーハワイ、アイスなど、なぜか甘いものに使うと綺麗で目を引く青の色。ケーキに使われたこの青い色は、バタフライピーと呼ばれるハーブの仲間から抽出される色。熱を加えても変色することがないため、最近ではこの色を使ったハーブティーなども出ています。タイでは「アンチャン」の名前で親しまれており、染料などにも使われる様子。

 バタフライピーの色はかなり発色が良く、ツイートにあったように青いリンゴのジャムや、濃縮した色素をリンゴ果汁に入れた「コンセントレイト」が、青森県産業技術センター農産物加工研究所と賛同した企業により共同開発された商品として注目を集めています。現在は、「APPLE loves BLUE」というお店が、ネットストアや青森県を中心としたお店で販売を展開しています。

 本当はクリスマスケーキの練習に作ってみたというYasさん。クリスマス本番で作られる青のケーキは、よりクリスマスっぽい雰囲気が出ているデコレーションになるのかもしれませんね。

<記事化協力>
Yasさん(@yasuta_kaii32I)

(梓川みいな)