洋泉社の「映画秘宝」が11月21日発売の2020年1月号で「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」を表紙ほか巻頭で特集。ヒロイン北條すずを演じたのんさんが、すずさんを完全再現した写真の誌面未公開カットがWEBメディア限定で公開されました。

 戦時中の呉を生きた女性の日常を通じて、戦争での一般市民の生活を丹念に描き、全国で話題を呼んだアニメ映画「この世界の片隅に」。2016年11月12日の公開以降、上映する映画館は徐々に増え、連続上映期間も2019年8月8日に1000日を突破するロングラン作品になりました。日本だけでなく、世界60以上の国と地域で上映されています。

 この作品で描かれなかったエピソード、約30分のカットを追加した長尺版「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」が2019年11月21日に公開されるのを前に、雑誌「映画秘宝」2020年1月号(11月21日発売)では作品を巻頭カラーページで特集。ヒロインの北條すずを演じたのんさんが、作中のすずさんの姿を完全再現した写真が表紙を飾り、中面で10ページにわたるグラビアも掲載されています。

 誌面インタビューで「これはもう感動じゃないですか!本当にアニメの絵の中に入り込んでいるのが、なんだかすごく面白い」と語っているのんさん。楽しんで撮影に臨んだようです。

 今回WEBメディア限定で解禁された、誌面未公開カットは4枚。北條家嫁入り時の様子を再現したものと、日常の一場面を切り取ったシチュエーションのカットです。

 嫁入りの晴れ着は珊瑚色。もちろん、作中で最初着けていた袴を脱いだ状態です。帯揚げは桜の小紋で、軽く結い上げた髪も可愛らしさ満点。


 日常生活のカットでは、割烹着に姉さんかぶりの掃除姿で、座敷箒を抱えてなにやらアンニュイな表情。ため息をついている感じです。また、火鉢にかけられた素焼きの焙烙(ほうろく)で大豆を煎る姿は、ちょっと楽しげな表情。かすりの着物姿で「もうちょっと待っとってねぇ」という、のどかな声も聞こえてきそう。

 写真を見た片渕須直監督も「すずさんとのんちゃんはずっと別人格だと思っていて意外と重なって見えなかったんですよ。でもこうして写真を眺めてみると、すずさんの片鱗が感じられる。表情やしぐさの端々がそこはかとなく似ている、共通点が浮かび上がってくる写真ですね」とお墨付きのコメントを寄せています。

 映画「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」を特集した「映画秘宝」2020年1月号は、11月21日に全国の書店で発売されています。

情報提供:洋泉社

(咲村珠樹)