熊本地震で甚大な被害を受けた熊本城の復旧が進み、2019年10月5日からの一般公開(特別公開)開始を記念した熊本市の誘客プロジェクト「500年、城と生きる町へ。くまもと」が9月27日に開始。俳優の佐藤健さんがナレーションする新CMも10月1日から始まります。

 2016年4月14日に発生した熊本地震で、熊本城は建造物の倒壊や石垣の崩壊など、甚大な被害を受けました。しかし、多くの支援を受けて復旧に取り組んだ結果、約3年半の月日を経て10月5日より一部区域の一般公開(特別公開)が実現します。

 特別公開第1弾では、二の丸広場を起点に西出丸から工事用スロープを通り、平左衛門丸の一部や天守閣前広場の一部に至るルートが公開されます。公開は復旧工事のない日曜・祝日限定の10時~17時。まだ天守閣内部には入れないものの、復旧の進んだ城郭を見ることで、熊本の力強い復活の足取りを感じられることでしょう。

 9月27日から始まる、このプロジェクトのスローガン「500年、城と生きる町へ。くまもと」は、加藤清正による築城からこれまでの400年余りと同じように、これからの100年も城とともに強く生きていこうとする市民の思いを込めたもの。そのお披露目として、新しいテレビCMが10月1日よりオンエアされることになりました。

 CMのナレーションを務めるのは、俳優の佐藤健さん。佐藤さんは映画「るろうに剣心」撮影時に熊本の魅力に触れ、それをきっかけに熊本の人と伝統文化を紹介する自著「るろうにほん 熊本へ」を出版。利益全額を「熊本市ふるさと応援寄付金」に寄付するなど、熊本の復興を応援しています。

 今回のCMについて、佐藤さんは「熊本城の復興というのは熊本の皆さんも勿論なんですけども、やはり僕もとても待ち望んでいたことだったので、今回やっと一部ではあるのですけれども、公開ということで非常に嬉しく思うので『何か力になれたらな』という思いで、この話を受けさせていただきました」とコメントしています。

 この特別公開を記念して、熊本市内の書店で販売される「るろうにほん 熊本へ」には、特典としてミニ冊子「るろうにほん 熊本城へ」がついてきます。

 また、新テレビCMに加え、戦争や震災にも負けずに今に残された建物や文化など、熊本の城下遺産を守るために戦い続ける人を「城下町ラストサムライ」として紹介するスペシャルサイトと、加藤清正が歌でその人々を紹介するWEB動画「城下町ラストサムライの歌」シリーズも、9月27日に公開されます。

 動画では5人の「城下町ラストサムライ」を紹介。それぞれを紹介するオリジナルソングを加藤清正がギターを手に熱唱します。

 熊本城特別公開が始まる10月5日には、九州7県の新聞朝刊に県別に制作した7タイプの新聞広告を一斉掲載。各県民の誇りである名所と、熊本県民の誇りである熊本城を重ね合わせたコピーと、市内の様々な場所から見える城と町と人の風景写真で、特別公開の日を迎えた熊本市民の特別な喜びを伝えます。

 熊本城は、2020年春に立ち入り規制区域内に「特別見学通路」が完成。平日含めた通年の特別公開第2弾に移行します。天守閣は2021年春には完全復旧し、特別公開第3弾として天守閣内部の公開を予定しています。

情報提供:「熊本城」PR事務局

(咲村珠樹)