ホンダ・エアクラフトカンパニーは2019年7月23日(現地時間)、自家用航空機の世界的祭典「EAAエアベンチャー」が開催されているウィスコンシン州オシュコシュで、ハワイのチャーター航空会社ウイング・スピリットからホンダジェット15機を受注したと発表しました。

 ウイング・スピリットは2019年にハワイで設立された、チャーター機運航を行う航空会社。ハワイの島々を結ぶチャーター便のほか、急患搬送なども手がけます。

 今回ウイング・スピリットが発注したのは、2018年からラインナップに加わった改良版のホンダジェット・エリート。航続距離が延長され、客室内の静粛性や操縦時の安全性が向上したモデルです。

 すでにホンダジェットはウイング・スピリットに2機(登録記号:N191WS/N192WS)が引き渡され、7月1日にホノルル空港(ダニエル・K・イノウエ国際空港)で受領式典が行われています。小型の「ライトジェット」では、このホンダジェットがハワイで初めてのものとなりました。

 ウイング・スピリットのサル・ミワCOOは「ハワイの住民や、ここを訪れる観光客にとって、便利かつラグジュアリーな移動を実現するため、何がベストかを考えた時、ホンダジェットは自然な選択でした。私たちはホンダジェットを15機に拡大し、お客様にこのクラスで最も先進的なジェット機で移動する体験を提供できることを非常に楽しみにしています」とコメントしています。

 ウイング・スピリットは、ホンダジェットを急患搬送(空の救急車)にも使用する予定。その際は内装を救急救命キット(MEDEVAC)を装着した仕様に変更することになります。この仕様が実機に装着されるのは、ホンダジェットにとって初めてのこと。エンジンを胴体ではなく主翼上に配置することで広い客室空間を実現した、ホンダジェットの特性を生かすものとなりそうです。

<出典・引用>
ホンダ・エアクラフトカンパニー プレスリリース
Image:Honda Aircraft Company

(咲村珠樹)