日中仕事で家を空けるけど猫を飼っている人にとってありがたい存在である、自動給餌器。時間と1回量を設定しておけば、毎日決まった時間に定量のカリカリを出してくれるので重宝するのですが、当の猫たちにとっては、どうにももどかしい存在らしく……。自動給餌器が猫の襲撃に遭ってしまうことも。そんな猫たちに業を煮やした飼い主自作の「給餌器アーマー」が超本気すぎる出来栄えと評判を呼んでいます。

 「ご覧ください。 家の給餌器を。ボロボロです。 猫たちが餌欲しさに、ひっくり返たり 手を突っ込んだりして破壊しました。 応急処置のガムテープも噛みちぎられ 部屋は汚れ、夜は機械を叩く騒音。 人間も、堪忍袋がふくらんで切れた。 朝に設計図を書いて、午後に制作 夜に完成した給餌器アーマード」と、ガムテープが貼られまくった無惨な状態の自動給餌器と、合板でできたアーマーを装備した自動給餌器、そしてアーマード自動給餌器を覗き込み、「解せぬ」といった黒猫の表情が写し出された写真をツイッターに投稿したのは、白猫のしろうと黒猫のスミの飼い主さん。

 飼い主さんは富山県富山市在住ですが、しろうはちょっと離れた富山県高岡市で拾われ、保護された子。元野良ゆえか、食べ物には容赦なく襲い掛かってくる様子。一方、スミは保健所で保護されていたのを引き取られてきた、甘えん坊で人懐こい子。しかし自動給餌器に対し、二匹そろってあの手この手でご飯を出そうとしている模様。

しろう(左)とスミ(右)

 そんな二匹の手口とは……自動給餌器の皿を持ち上げて落として振動を与え、カリカリを数粒落とす、自動給餌器自体を倒そうとする、カリカリの出口に手を突っ込んで引きずり出そうとする、などなど……。夜な夜な襲撃に遭っていた自動給餌器ですが、その二匹の蛮行に堪忍袋の緒が切れた飼い主さん、ついに給餌器アーマーを自作することに。

 ホームセンターで材料を買い込み、ついでに店員さんにアドバイスをもらって完成した給餌器アーマーは、自動給餌器を完全に覆い、給餌器のふたも開けられない仕様に。この顛末をみたツイッター民からは、「最近給餌機を買ったのでやってみます。参考になります。」「素敵すぎてメーカーオプションかと見間違えました」という声のほか、同じものを使っている人からは、「この餌やり機上から中身が見えるので猫達攻撃しますよね。上のプラスチックの部分を紙貼るなりして見えなくしたらいつのまにか収まりました。」「柱にくくり付けて固定しています」などといった対策なども。

 筆者宅も、5~6年くらい前から別のタイプの自動給餌器を愛用していますが、どっしりとした形ゆえか体当たりなどはされないものの、開口部から手を突っ込まれてカリカリを引っ張り出しているのはよく見かけます。そして手を突っ込み過ぎて、カリカリが変なところで引っ掛かってモーターが上手く回らなくなってエラーを起こすこともしばしば……。

 野良を拾ってきたせいか、食に対して貪欲なんですよね。で、その割には食べ過ぎて吐くという……。吐くまで食べ過ぎるのを防止するためにも自動給餌器は役に立っていますが、どこのお宅も、似たり寄ったりな悩みがあるものなんだなぁ……、と思ったのでした。

<記事化協力>
しろうとスミ(の飼い主)さん(@SirouTouge)

(梓川みいな)