年を取ると、どうしても服装も地味に、そして年寄り臭くなってしまいがちです。しかし、そんなお年寄りに若者向けのハイブランドファッションを着せてみたら……、という結果が、見た人たちをざわつかせています。

 発端は、CMプランナーなどで知られるクドウナオヤさん。いわゆる“見せるプロ”でもある人物。そのクドウさんが、「おしゃれとは全く無縁の秋田の祖父にハイブランド着せて写真撮って、ど田舎でのファッションの無意味さを示そうと思ったら、想像以上にエモカッコよくなって、結果ファッションてすげえなってなった笑」と、写真とともにTwitterで紹介したところ、大反響となりました。たしかに、ファッション雑誌の1ページみたい。これが……プロの戯れというやつか!

 また、写真を見た人たちからは、「かっこよすぎて死にそう」「写真の撮り方が美しすぎてお爺様がかっこよく見える! いや、むしろお爺様のかっこよさが写真を美しくしてるのか!?」などなど、コメントが続々よせられています。

 クドウさんによると、この写真は連休時に帰省した際、祖父のテツヤさん(84歳)に頼んで撮影したものだそう。元教員で、現在は朝5時に起きて畑をいじり、19時半くらいには寝ているという健康的な生活をされているテツヤさん。頼まれてこれら孫の服を着てみたところ、最初は家族ふくめて大爆笑だったそうですが、テツヤさん本人はツイッターでの評判にまんざらでもなさそうな雰囲気。

 クドウさんに、これまで撮影したハイブランド爺さんの中でどれが一番のお気に入りかを聞いてみたら、「マルジェラのブーツからはみ出る張りっぱなしの湿布です」とのこと。ハイブランド服からはみ出るももひきや、ふくらはぎに貼りついたシップとの組み合わせが、今までのテツヤさんの人生の年輪も重なって、より渋く、エモカッコよく見えるのかな、と感じさせられます。

 このノリに合わせて、インスタグラムにも「シルバーテツヤ」でアカウントを開設したクドウさん。まだまだ写真のストックはあるそうなので、今後もアップしていく予定だそうです。

 年を取ると、どうしても服装に興味がなくなりがちになり、気持ちも老け込みがちですが、ちょっと派手かな?と思うくらいのデザインや色合いの服を着ることで意外とテンションが上がったり、生きるモチベーションが上がったりするものです。看護師をしていて老健で働いていた筆者も、老け込んだ服装の人よりも、派手なくらいの服を着ている人の方がバイタリティにあふれているとよく感じていました。いきなり派手な服を着るのに抵抗があるという年配者は、何かひとつ、ビビットな色合いの小物を持つ事を持つ事をお勧めしますよ。

<記事化協力>
クドウナオヤさん(@yeah70)
インスタグラム:SLVR.TETSUYA | シルバーテツヤ(@slvr.tty)

※本稿は2019年5月13日時点の情報です。

(梓川みいな)