新年度に近づき、新社会人に向けての教訓みたいな言葉をネット上でもよく見かけるようになりました。大方は経験したことからの気付きを伝授しているのですが、そのうちのひとつがネット上で「使える!」と話題になっています。

 「毎年呟く機会を失ってるので、今年こそ、新入社員のみんなに伝えたい。『効果的な電話の取り方』それは、相手の電話の内容を簡潔にオウム返しすること。応えられなくてかまわない。分からなくて保留する頃には、まわりの先輩はスタンバイできてる。緊急を要する職でも使われる、裏技です」とその内容を伝授しているのは、「自称”日本唯一女装のBar Magician”」のはるかさん。

 この方法をツイッターに投稿したところ、多くの人から「ホントこの方法はいい」「効果あります!」とのコメントが。ベテラン社員からも、「ベテランになっても『相手の所属と名前』『相手が話したい当社の担当者の名前』はオウム返ししてます。その方が、担当者も心の準備ができるし、仮に担当者が不在でも、他のメンバーからアドバイスやフォローが入れられますから」と。

 そしてもう一つ。この「オウム返し」という方法、実はコミュニケーションスキルとしても効果的な方法なんです。誰かに話しかけた時、適当な返事ばかりされている?って感じる時があるかもしれません。ただ相槌を打ってきちんと話を聞いていても、「ちゃんと聞いているの?」と不安に感じられてしまう人もいるかもしれません。しかし、この「オウム返し」は、自分の言葉を相手がフィードバックしていると感じる事ができるので、安心できるコミュニケーションとなるのです。

 電話って、相手の顔が見えない分余計に緊張したり、上手く言い辛くなったりすることがあると思います。筆者も電話をかけるのが苦手な方。なるべくならメールですべて済ませたい派です。メールなら言った言わないとかというトラブルも起こらないし、履歴が残るので後で何か思い出せなくても読み返す事ができるという利点が多いと思います。しかし、場合によっては即時性に欠けるというデメリットもあるので、急ぎの時や、電話でしかやり取りができない場合ははどうしても電話を掛けざるを得なくなります。そんな時は、意を決して、メモを横に置いて電話に立ち向かいます。

 この方法はコールセンターのお仕事の人に特に絶賛されていますが、あらゆる職場で応用できる方法です。医療現場でも、患者さんの急変時の状態を医師や他のスタッフなどに手短に伝える時や、緊急で薬を使う指示が入った時などにも復唱して、送り手と受け手に相違がない事を確かめます。相互の認識を一致させることが、トラブル防止の第一歩となるのです。今までこの方法を取り入れていなかった人は、ぜひ取り入れてみて下さい。コミュニケーションがスムーズになる一つの手段となり得ると思います。

<記事化協力>
新宿二丁目 Bar Unclear
はるか☆女装マジシャン “Haruka”さん(@Jenelle_CD)

(梓川みいな)