NASAが進める有人月探査、そして火星探査計画。その中継点となる宇宙ステーション建設に必要な、居住モジュールの技術検証モデルが2019年3月14日(アメリカ東部時間)、ロッキード・マーティンによってケネディ宇宙センター内に完成しました。このモデルを使って、3月末から宇宙飛行士による検証試験を行い、それをもとに改良を加えて実機の設計に役立てられます。

 NASAが進めている月探査、火星探査を中心とした有人宇宙計画を企業とともに進める次期宇宙探査技術パートナーシップ(Next Space Technologies for Exploration Partnerships=NextSTEP)。その第2段階に位置付けられているのが、中継点となる宇宙ステーション建設に関する技術検証です。月や火星への有人探査を行う際、その中継ステーションに必要な機能やモジュールの設計について、パートナー企業の提案を受けて開発作業を進めます。

 今回ロッキード・マーティンが製作したのは、中継ステーションの居住モジュール設計の基礎となる実物大検証モデル。スペースシャトルのペイロードコンテナを流用し、内部に中継ステーションの居住モジュールを想定した内装を施工したものです。内部の機器はモジュール化されており、組み替えてレイアウトが変更できるように設計されています。

 ロッキード・マーティンのNextSTEPプログラムマネージャを務めるビル・プラット氏は「この詳細なプロトタイプを使って、設計や技術の検証を行うことで、ミッションにおける最重要課題の多様性をキープすることができます。最初からモジュール性を考慮した設計を行うことで、設計面で月周回軌道や月面でのミッション、また商用での運用に対応することができ、ひいては有人月探査への歩みを加速することに貢献できるでしょう」と、この検証モデルの特徴について語っています。

 3月末から始まる検証試験では、このモジュール内に宇宙飛行士が入り、実際のミッションを想定した作業を行います。その際に出てきた問題点や改善点を反映し、使いやすいものに改良して実際に宇宙へ送るモジュールを設計するという計画です。

Image:NASALockheed Martin

(咲村珠樹)