旅行は現実世界をひとときわすれさせてくれる有効な手段です。まして、ティーンエイジャーのころ夢見た、あこがれの場所に赴くとなれば格別な思いが胸に去来することでしょう。漫画家の妹尾朝子さん(@ume_asako)のツイートに注目しました。

 株式会社近畿日本ツーリスト関東の「BANANA FISHオフィショナルツアー in NY」に参加した妹尾さん。「千葉のバナナフィッシュ好きの女子中学生が、大人になってNYにいく話」というタイトルでツイッターにレポ漫画を、現在3話まで投稿しています。



 出発前の思いや意気込みを描いた1話では、吉田秋生さんの名作漫画「BANANA FISH」に中学2年生で出会った妹尾さんが「主人公アッシュに会うためにはNYに行かなきゃ!!」と思いを馳せたことが語られます。そして、現代の妹尾さんが、(アッシュ本人には会えないかもしれないけれど)アッシュと英ちゃんが出会ったたまり場コーク・ハイを吹き出してみたり…(中略)…ユーシスを人質にブランカと闘った自然史博物館で恐竜の骨を見たり…(中略)…と、バナナフィッシュの名場面をふり返りつつ、旅先で訪れてみたい場所ややってみたいことを紹介しています。

 妹尾さんのレポ漫画では、続く2話~出発編~で空港での顛末と機内の様子が、3話~到着編~ではたどり着いたNYでの不測の事態が描かれていて、読み進める程にまるでツアーの疑似体験をしているかのようです。フィッシャー(バナナフィッシュのファンの総称)であれば、よみがえってくる少女時代に胸を熱くする人は少なくないはず。フィッシャーならずとも、レポ漫画を読むだけでNYへ行きたくなるような心躍る内容だと思います。

 一番の推しキャラは「みんなすきですけど、やっぱりアッシュです。私は割といつも主人公がすきです」という妹尾さんに、今回の旅についてもし10代の自分に話せるならば?と最後に聞いてみました。「(それこそレポ漫画にも書きましたが、)10代にこのツアーの企画があってもおそらく行けなかったと思います。なので声をかけるというより、ものすごく自慢すると思います」「あとは「英語しゃべれるようになっとけ!!」でしょうか」と過去の自分へ喝も入れた妹尾さん。夢を叶えて過去の自分自身へ自慢したくなるなんてなんとも幸せで素敵なことではありませんか。

<記事化協力・画像提供>
妹尾朝子さん(@ume_asako)

(山口さゆり)