コアラっていえば、木にしがみついて寝ているか、ユーカリの葉っぱを食べているという印象が強いかと思います。午前中に動物園に見学に行くと、寝ている事が多い印象です。しかし、そんなコアラの子どもが活発に飛び回っている場面が激写され、その可愛らしい姿に見た人が魅了されています。

 この場面を撮影したのは、動物たちが大好きなツイッターユーザーの都築英哲さん。都築さんのツイートには、動物園で撮影した様々な動物たちの写真が並んでいます。その中で、ひときわ目を引くのが、コアラの子どもが活発に飛び回っている姿。「埼玉県こども動物自然公園で暮らすコアラ、ドリーの子ども。 名前はまだ投票中ってくらいなんだけど凄く飛び回る。 きっと閉園後の薄暗い時間帯などでお母さんがこうんなだと思う。 コアラはポッケの中、抱っこされて、そして背中で覚えていくものだろうし。 これはとてもおてんばな女の子になりそう…」と、4枚のコアラの写真とともにツイッターに投稿しています。



 この躍動感あふれる場面を見た人達からは、コアラってこんなアグレッシブでしたっけ?と不思議がる人や、こんなに動くのですね!思わず笑ってしまいましたとその姿に微笑む人も。筆者も、この写真を見た時には「コアラってこんなだったっけ……???」となりました。

 そこで、このコアラがいる「埼玉県こども動物自然公園」のコアラ舎担当者の方に聞いてみました。

 そもそもこの、コアラのドリーの子は、2018年3月28日生まれの女の子。ドリーの子はかなり活発な個体だそうで、よく食べて、よく動いているそう。「お姉さんのニーナもよくジャンプしていたと記憶しています」「ドリーも比較的よく動くほうです。発情時は床を歩き回るところが良く見られます」とのこと。

 一方、3週遅れで生まれたジンべランの子は今のところジャンプは確認できておらず、比較的移動範囲は狭いのだそう。「こどものコアラは、母親から離れて動くようになると、活発になり大人たちより良く動いている個体が多いように思います」と語る担当者。大人よりも元気に動き回るのは、人間を含むどの動物でもそうなのかもしれません。

 コアラは夜行性で、昼間は良く寝ているという印象なので、よく動く時間帯についても聞いてみたところ、「夜間は昼間より活発に動いています。昼間は、13:00からユーカリの交換をするのでその時間はユーカリを食べたり、探したりと、動くことが多いので(全く動かず寝ている日もあります)、来園者にはその時間をお勧めするようにしています。夕方、閉園時間近くなると動き出す日もあります。ただ、長時間寝ていてたまに起きては採食する動物ですので、確実にこの時間なら、いうのは難しいです」とのことでした。

 寝ている姿よりも、起きて活動している姿が見たいというのは多くの人が思うところかもしれませんが、夜行性の動物だとなかなか難しいところがありますよね。もし、コアラを飼育している動物園が、「ナイトズー」などの夜間開放イベントを行っていたら、コアラなどの夜行性動物が活発に動くところを見るチャンスになるかもしれませんね。

<取材協力>
埼玉県こども動物自然公園

<記事化協力>
都築英哲さん(@tsuzukiani)

(梓川みいな)