「厳選○○画像」や「面白○○集」「かわいい○○集」など、SNSにはびこる、パクリアカウント。過去に話題となったツイートや画像を投稿者に無断で使用し、リツイートやいいねを稼ぐパクリアカウントは、自身の注目を集めたいだけにとどまらず、悪質サイトなどへの誘導が度々問題となっています。許可もなく勝手に文章や画像を使用して営利目的とするのは、泥棒の様な手口。そんなやり方に多くの人から反感を買っていますが、最近、可愛い動物をただ投稿元から直接リツイート(公式リツイート)するだけのアカウントがツイッターで注目を集めています。

 「癒されようねさん」というアカウント名で、かわいい動物の画像・動画の本家のみをリツイートしているというのは、2匹の柴犬の飼い主さん。「かわいい動物の写真や動画が見たいけど、そんな気持ちにつけ込んだ無断転載はけしからん!ということで、ツイッター上の飼い主さんがたのかわいい動物さんたちの投稿をリツイートするだけのアカウントです。よろしくお願いいたします」とアカウントを開設した時のツイートには多くの賛同の声が集まり、3万3千以上のリツイートと4万8千以上のいいねが付いています。

 900近く付いたコメントの多くが、我が家のペットもみて欲しいと、さながら「うちの子自慢博覧会」状態。このリプライをたどっているだけでも目の保養になるくらいです。

 アカウント主さんに、このアカウント開設の理由を聞いてみました。「別のアカウントのタイムラインによく無断転載アカウントの画像が流れてくるのが気になっていて。リツイートしている方もたぶん悪気はないのだろうなとは思いつつ。私自身動物の写真を転載されたことはありませんが、イラストを転載されてしまったことがあったので。あと、猛烈に猫が飼いたい衝動に駆られていたので欲を満たすためというか、自分で見返して癒されようと思ってはじめました」と、アカウント主さん。

 また、「古い元ツイート探しについては、私の記憶にあったり別のアカウントで見かけたものは探してリツイートしていますが、基本的には飼い主さんのアカウントからかわいいな~と思ったものを拡散させていただいています。今はリプライやDMで寄せていただいたツイートなどもリツイートしています。よく転載されているけどこれが元ツイートです!というものがあればぜひお知らせいただければなと思っています。」との事。

 個人アカウントに見せかけたパクリアカウントだと、タイムラインに流れてきた可愛い画像や、いい内容のツイートなどについ反応してリツイートしてしまう人は少なくありません。しかし、そのリツイートが悪質サイトへの誘導を助長しているという事に繋がると考えると、安易なリツイートをするのはやはり好ましくないのではないでしょうか。目に入った情報に脊髄反射するだけではなく、その情報の出所が本当に投稿している本人から発信されているのかを精査する事も必要なのではないかと思います。無断転載を減らすためにも、こういった活動は支持されるべきではと、筆者個人は考えています。

<記事化協力>
癒されようねさん(@shiba2kai)

(梓川みいな)