普段バスや鉄道を使っている人なら大概持っている、交通系ICカード。小銭要らずで提携しているお店や自販機でも使える便利なカードは、交通機関独自のものや大手交通機関のもの、限定カードなど、様々な種類が存在しています。そんな交通系ICカードで日本地図を作った人が話題を集めています。

 この地図を作ったのは、名古屋の鉄道ファンで、「日本百名城」も制覇した事のある“owari_758/もりぞう”(以下、もりぞう)さん。「ICカードで日本列島を描いてみた。」と、各都道府県で使われているカードで日本全体をマッピングしています。北海道の2枚にはJR北海道のkitaca(キタカ)・札幌地区の地下鉄やバスのSAPICA(サピカ)。

 本州には22枚のカードが使われており、右端の列は仙台地区の地下鉄やバスのicsca(イクスカ)・福島交通のNORUCA(ノルカ)・Suica(スイカ)が3種類(JR東日本・りんかい線・東京モノレール)・関東圏の私鉄やバスのPASMO(パスモ)、右から2番目の列は新潟交通のRYUTO(りゅーと)・富山ライトレールのpassca(パスカ)・岐阜バスのayuca(アユカ)・遠州鉄道のナイスパス、右から3番目の列は富山地方鉄道のecomyca(えこまいか)が2枚(デザイン違い)・名古屋地区の私鉄や地下鉄のmanaca(マナカ)・JR東海のTOICA(トイカ)(通常版)、右から4番目の列は、あいの風とやま鉄道(旧JR北陸本線)のICOCA(イコカ)・IRいしかわ鉄道のICOCA(イコカ)・関西地区の私鉄や地下鉄のPiTaPa(ピタパ)・JR東海のTOICA(トイカ)(イベント時に発売されるバージョン)、左端の4枚(四国の上)はJR西日本のICOCAが2枚(キャラクター、カモノハシのイコちゃんの絵柄のない旧バージョンと2013年から発行されている絵柄のある新バージョン)・2015年4月15日に京阪電鉄の各駅で3万枚が限定販売された機関車トーマス柄のICOCA・広島地区の私鉄やバスのPASPY(パスピー)。

 四国の2枚は高松琴平電鉄のIruCa(イルカ)・伊予鉄道のい~カードが使われており、九州の5枚は福岡市交通局のはやかけん・九州地区の私鉄やバスのnimoca(ニモカ)・JR九州のSUGOCA(スゴカ)が2枚(デザイン違い)・長崎県の私鉄やバスの長崎スマートカード、沖縄の1枚はJR九州が沖縄県で販売していた沖縄限定デザインのSUGOCA(現在は販売終了)というラインアップ。

 地図には全部で32枚のカードが使われていますが、記念カードも10枚持っているとの事で、もりぞうさんが持っているカードの数は総数で42枚。その中には、2011年のmanacaデビュー時の記念カードや、2014年6月1日に3万枚限定で発売された和歌山電鉄の「たま駅長」とJR西日本の「カモノハシのイコちゃん」を描いた記念カードなど、今では貴重なものも。

 全都道府県を制覇したもりぞうさんに今後行ってみたい場所を聞いてみたところ、「昔の国(武蔵国や尾張国)では佐渡・隠岐・壱岐・対馬に行ったことがないので、機会があれば訪れてみたいと思います。」との事。

 このツイートに、「熊本県には是非ともくまモンカード置いて下さい」「すごいです。高知に行った際は是非「ですか」も入手してみてください」と、各地からご当地カードがリプライに寄せられたり、「○○のカードが入っていて嬉しい」などといった感想も。

 日本の交通系ICカード全種制覇について、もりぞうさんは、「地元でしか使えないローカルなICカードが意外とたくさんあります(旭川や鹿児島にはその地域のバスでしか使えないICカードが2種類あったりします)ので、全種類制覇は難しいこともあって特には考えていません。」との事。確かに、遠方のカードはなかなかそこまで行かないと手に入らないし、記念カードは争奪戦にもなったりしますもんね。

 とはいえ、ここまでのコレクションはなかなかないのではないでしょうか?今ではJRや私鉄の交通系ICカードの相互利用も進んでいるので、今後ますます地元系カードは少なくなっていくかもしれませんね。

<記事化協力>
owari_758/もりぞうさん(@owari_758)

(梓川みいな)